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12月07日-03号

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  1. 福井市議会 2005-12-07
    12月07日-03号


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    最終取得日: 2022-12-29
    平成17年12月定例会               福井市議会会議録 第3号           平成17年12月7日(水曜日)午前10時3分開議〇議事日程 日程1 会議録署名議員の指名 日程2 市政に対する一般質問 追加日程 第120号議案 福井市農村活性化施設の設置及び管理に関する条例の制定についての訂正について      第230号議案 字の区域及び名称の変更についての訂正について 追加日程 市会案第41号 「真の地方分権改革の確実な実現」に関する意見書について──────────────────────〇出席議員(34名) 1番 谷出 共栄君   2番 後藤 勇一君 3番 大森 哲男君   4番 巳寅 令子君 5番 青木 幹雄君   7番 高田 訓子君 8番 谷本 忠士君   9番 野嶋 祐記君 10番 堀川 秀樹君   11番 西本 恵一君 12番 浜田  篤君   13番 石丸 浜夫君 14番 見谷喜代三君   15番 川井 憲二君 16番 稲木 義幸君   17番 皆川 信正君 19番 石川 道広君   20番 早川 朱美君 21番 木村 市助君   22番 山口 清盛君 23番 谷口 健次君   24番 宮崎 弥麿君 25番 吉田 琴一君   26番 田中 繁利君 27番 皆川 修一君   28番 近藤 高昭君 29番 栗田 政次君   30番 加藤 貞信君 31番 田辺 義輝君   32番 西村 公子君 33番 中谷 勝治君   34番 中谷 輝雄君 35番 若山 樹義君   36番 伊東 敏宏君──────────────────────〇欠席議員(1名) 18番 松山 俊弘君──────────────────────〇事務局出席職員 議会事務局長      出 見 隆 文 議会事務局次長     竹 内 正 己 議事調査課長      奥 田 芳 文 議事調査課主任     有 田 康 弘 議事調査課副主幹    吉 村 瞬 潤 議事調査課主査     吉 田 裕 彦 議事調査課主査     森   賢 子 議事調査課主事     吉 村 由 希──────────────────────〇説明のため出席した者 市長         酒 井 哲 夫 君 副市長        奈 良 一 機 君 企業管理者      桑 野 正 暁 君 教育長        渡 辺 本 爾 君 特命幹兼総務部長   村 尾 敬 治 君 企画政策部長     矢 野 憲 一 君 財政部長       吹 矢 清 和 君 市民生活部長     大 塚 義 博 君 福祉保健部長     花 山 新 一 君 商工労働部長     道 下 洋 一 君 農林水産部長     柿 本 靜 一 君 都市政策部長     谷 根 英 一 君 建設部長       高 嶋   泉 君 下水道部長      橘   嘉 宏 君 企業局長       松 田 康 夫 君 教育部長       田 中 利 憲 君 工事検査室長     濱 中 憲 雄 君────────────────────── ○議長(木村市助君) おはようございます。 出席議員が定足数に達しておりますので,議会は成立しました。 よって,これより会議を開きます。 なお,本日の欠席通告議員は,18番 松山俊弘君の1名であります。────────────────────── ○議長(木村市助君) それでは日程1 会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は,会議規則第81条の規定により,24番 宮崎弥麿君,25番 吉田琴一君の御両名を指名します。────────────────────── ○議長(木村市助君) 次に日程2 市政に対する一般質問を許可します。 なお,質問は重複を避け簡明に,また理事者は,昨日も申し上げましたが,質問の趣旨に沿い的確かつ簡単明瞭に答弁されますよう,重ねてお願いします。 4番 巳寅令子君。 (4番 巳寅令子君 登壇) ◆4番(巳寅令子君) おはようございます。 市民クラブ巳寅令子でございます。 通告に従いまして,2点ばかり質問させていただきたいと思います。 昨日の質問の中に私の質問と少し重なる部分もございますけれども,私なりの視点で質問させていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 まず男女共同参画の施策についてお伺いいたします。 本市では,男女共同参画社会の実現を目指してさまざまな施策を積極的に推進され,その集大成として,先般10月7日,8日に「第22回日本女性会議2005ふくい」が開催されました。これは,市民と行政が一体となって開催したもので,まさに共同参画のイベントだったと思います。私も,途中からではありましたが,実行委員の一員として非力ながらかかわらせていただきました。 昨年7月,福井市男女共同参画ネットワークの方々を中心とした実行委員会を立ち上げ,市民公募の実行委員も加わって,総務部会,全体会部会,渉外部会,広報記録部会,そして12の分科会からなる分科会部会に分かれ,企画の段階から何度も協議を重ねました。男女共同参画の早期実現に向けて,全国の皆様と意見を交流し,全国の事例に学ぶために,参加してよかったと思ってもらえる場づくり,話題提供に苦心されていたと思います。例えば,分科会では,どういうテーマ,内容で話し合いをするか,講師をだれにするかなどについていろいろな資料をもとに話し合い,運営の仕方についてもさまざまなシミュレーションを考え,事務局と相談しながら決めていきました。自分たちで現状を知らなければちょっと質問されたときに答えられないということで進んで学習会をしたり,会場の下見や打ち合わせにも何回も行ったりして準備を整えていきました。当日は2日間ともあいにくの雨でしたが,全国から来られる皆様に満足していただけるように,「おもてなしの心で」を合言葉に,ボランティアの方々と一緒に会場準備,会の運営に力を注ぎました。もちろん予想外のことがあって慌てることもありましたし,反省すべき点も幾つかありましたが,多くの皆様に喜んでいただくことができたのではないかと私なりに思います。 男女共同参画の目標の一つに,女性の意識改革,力量アップがあると思いますが,この点も含めて,この「日本女性会議2005ふくい」の成果と課題についてお伺いいたします。 「女と男が対等なパートナーとして個性を認め,支え合い,知恵を出し合いながらつくり上げる豊かな社会を目指します。一人一人が多様な生き方を尊重し合い,夢と希望に満ちた環境をつくり,次世代へつなぐかけ橋となることを目指し,行動します」という「日本女性会議2005ふくい」大会宣言に示したように,市民一人一人が意識を持って行動しなければならないと思います。平成18年度には,「あじさい行動計画21」,これは福井市第2次男女共同参画基本計画ですが,この見直し時期になります。合併もありますし,これからの本市の男女共同参画社会へ向けての取り組みをどのように進めていかれるのかお伺いいたします。 本市は,これまで各地区単位での男女共同参画推進委員さんを核とした地域における男女共同参画を進めてこられました。合併する3町村でももちろん男女共同参画取り組みはなされてきていると思いますが,温度差があると思われます。またそれぞれ女性ネットワークはあるでしょうが,本市のような男女共同参画ネットワークとはなっていないと思います。このようなことも含めて,それぞれの地域へ広めていく手だてはどうお考えでしょうか,お伺いいたします。 次に男女平等教育についてお伺いいたします。 子どもたちは一人の人間として尊重される権利があります。一人一人が自分の能力を発揮し,互いに尊重し合い,協力し合って,みんなが生き生きと自立していける社会の創造が望まれます。またそんな社会をつくっていく子どもたちを育てていくのが私たち大人の役目ではないかと思います。 本市では,男女共同参画社会の実現に向け,副読本「今のわたし これからのわたし」をつくり,子どものころからの男女平等教育を進めてこられました。先ほどの日本女性会議の教育の分科会において,人権教育としての男女平等教育を進めているという本市の取り組みを紹介しましたところ,副読本を送ってほしいという方もいらっしゃるほどでした。また県内のほかの市町村の学校でも,参考にしたいと言って副読本を借りていかれたこともあったとお聞きしております。 パネラーとして参加していただいた福井大学生は,自分が幼いころに受けた教育の中には,「男の子だから」,「女の子だから」ということへの疑問があったけれど,今教育実習に行っても少し変わったなと感じると言っておりました。これは男女平等教育を進めてきた成果ではないかと思われます。また他県の方からは,学校教育のみならず,社会教育へ連携していくべきだという御意見もありました。今後の男女平等教育の推進についてどのようにお考えなのかお伺いいたします。 2点目,子どもの安全対策についてお尋ねいたします。 広島市や栃木県で起きた痛ましい事件は,子どもたちの登下校時の安全対策に乗り出した矢先の事件であったという二重のショックを受けたのは私一人ではないと思います。残念ながら,このような町に危険があふれているという状況は,都会だけではなく,この福井においても同じだということです。いかに危険から身を守るか,子ども自身への安全教育の徹底と地域の子は地域で守るという地域の方々の協力が不可欠だと思います。 県では,不審者による連れ去り未遂やつきまとい,声かけなどが急増しているという背景から,「子ども安心3万人作戦」を進めていますし,文部科学省でも,「地域ぐるみ学校安全体制整備推進事業」というものを創設して,先ごろスクールガード養成講習会が行われたと伺っています。スクールガードというのは,学校安全ボランティアということだそうです。本市においても,今年度は青少年育成市民会議にお願いし,学校単位で地域の方々の見守り隊などができていると伺っております。各地域での見守り隊のような組織の結成状況はいかがでしょうか,お尋ねします。 日之出地区では,地域の方々が子どもの下校時刻に合わせて学校に来ていただき,学校側も5時間授業で帰る学年と6時間授業の学年との2回に分けて地区ごとに集団下校をしているということです。児童玄関前では,地区ごとの下校グループの前に見守り隊の方が立ち,自己紹介をして,子どもたちと地域の人との触れ合いを図っているそうです。そして,下校集団の列の後ろについて居住地区までつき添い,児童の交通事故や不審者からの安全を確保しているというすばらしい取り組みがなされていると伺いました。おかげで,見守り活動開始以降,不審者情報はないということです。ほかにも,それぞれの地区でいろいろな取り組みをされていることと思いますが,本当に頭の下がる思いです。 このように,地域の至るところに監視の目が行き届いているということが,子どものみならず地域全体の安全・安心を守ることにつながるのだと言われております。しかし,集団登校の列に車が突っ込むなどのような事故がある危険な今日の社会です。このような地域の方々のボランティアに対し,せめて保険をかける予算だけでも見てもらえないかという声を幾つかお聞きします。また見守り隊の活動もどのようにしたら効果的なのかわからないという不安もあるようです。研修やリーダー養成などが必要ではないでしょうか。さらに放課後家へ帰ってからや週末にはどうするかということも課題だと思います。今後の見守り隊などの活動をどのように推進していくおつもりなのか,国や県の事業とも連携して,より効果的な施策をお願いしたいと思いますが,御所見をお聞かせください。 次に学校内での不審者対応についてお伺いします。 近ごろのニュースで,学校における不審者対応の避難訓練がよく取り上げられます。学校においては,毎年1回以上不審者対応の講習会や避難訓練などを開き,まず教職員が,そして子どもも交えての対応策を訓練しているそうです。あってはならないことですが,緊急時に備える対策は十分行っていただきたいと思います。 学校というところは,広い敷地に隠れ場所のいっぱいある巨大な建物があり,危険がいっぱいです。学校の敷地内への不審者の侵入防止が危機回避の第1段階だと言われておりますが,福井の学校では,まずフェンスや門扉がないためにほとんど不可能です。また多くの子どもを守る大人は非常に少ない上に,受付や案内係,もしくは警備員などという一般の会社や官公庁には配置されている方が学校にはいないというのがおかしいと思います。子どもたちの安全を守るために,玄関や非常口の戸を閉め,来訪者にはフェース・ツー・フェースで対応することが重要だということはわかりますが,限界はあると思います。不審者侵入防止のためには,お巡りさんのパトロールを頻繁にお願いするとか,警備員などの措置,対応ができないものでしょうか,お伺いいたします。 また災害時や,不審者やクマ出没の事件などが起こったとき,学校からの緊急連絡を流しますが,近年は大人が家にいない家庭が多く,情報をもっと早く確実に保護者に伝えたいときに困ることがあるそうです。酒生小学校では,昨年のクマ出没事件もあり,携帯電話の緊急メール配信をしており,約3分の2の保護者が登録しているそうです。日之出小学校では,県PTA連合会携帯電話メールによる緊急連絡網試験モデル校として,約7割強の保護者が入っているそうです。まだ試験的な段階らしいですが,これからの高度情報化社会において,1通のメールで全保護者に配信が可能であり,不在でも届く,また外出先でも情報収集が可能なメール配信という形態は重要な緊急連絡網だと思います。本市教育委員会としてはどのようにお考えでしょうか,御所見をお伺いいたします。 以上の点について誠意ある御回答をお願いし,私の一般質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。 (企画政策部長 矢野憲一君 登壇) ◎企画政策部長(矢野憲一君) 御質問の「日本女性会議2005ふくい」を踏まえてについてお答えいたします。 本市は,平成元年に福井女性元年を宣言後,16年が経過しており,これまで積極的に男女共同参画社会の実現に向けてさまざまな施策を推進してまいりました。去る10月7日,8日の両日に開催いたしました「日本女性会議2005ふくい」は,これまでの集大成として,また市民と行政が一体となって男女共同参画社会の早期実現を目指すことを目的に取り組んでまいりました。 今回,全国各地から約2,500名の方々に御参加をいただきましたが,運営面では,市民公募により,市内だけでなく県内各地の方々にも実行委員として企画から運営に至るまで会合を重ねながら準備を進めてまいりました。 なお,大会当日は,実行委員ボランティア約350名と市の職員約150名の連携により運営協力をしていただいた次第でございます。 当日,会場は,参加者の熱気あふれる中で積極的に意見交換されるなど,大いに盛り上がった次第です。また当日の参加者アンケートによりますと,会議内容に満足できると回答された方が約75%という結果から,一定の評価はあったものと考えております。このことは,各実行委員の方々の御努力の成果と御尽力によるものと心より感謝をいたしております。しかしながら,ただいま御指摘のありましたとおり,反省すべき点も多々ありましたので,今後の参考にいたしたいと思います。 そこで,今回の大会で参加された多くの実行委員ボランティアの方々が,今後とも本市の男女共同参画をさらに推進するための推進役として,また市民一人一人の意識啓発の促進を図るための地域の核として,本市の男女共同参画少子化問題等をあらゆる分野で推進と啓発活動に御尽力いただきたいと考えております。 さらに本市の第2次男女共同参画基本計画あじさい行動計画21」が平成18年度で終了となることから,合併後直ちに見直しに着手することになっておりますので,御理解いただきたいと存じます。 続きまして,御質問の男女平等教育の推進ついてお答えいたします。 本市では,少子・高齢化の進展,情報技術の高度化など,社会が急激に変化している中で,男女共同参画社会の実現に向けて,幼少のころからの男女平等の意識を醸成することが最も重要であると認識しております。したがいまして,平成13年度より,小学校の高学年を対象に男女平等教育副読本を市内の小学校に配布いたしております。 男女平等教育取り組み状況,副読本の利用状況については毎年調査を行っており,ほとんどの学校において副読本を活用し,男女平等教育を実施いたしております。発刊して5年を経過していることもあり,来年度に内容の一部見直しを行うとともに,合併の際には,現在の副読本を増刷し,対応を行う予定をしております。今後も引き続き,男女平等教育を推進するために,関係機関と連携を図りながら進めてまいりたいと存じますので,御理解をいただきたいと思います。 (教育部長 田中利憲君 登壇) ◎教育部長(田中利憲君) 子どもの安全対策についてお答えいたします。 まず登下校時の安全対策につきましては,議員御指摘のとおり,極めて重要でありまして,本市におきましては,平成16年に青少年育成福井市民会議の提唱によりまして,各支部を通して見守り隊を結成し,登下校の子どもの安全を見守る活動を支援してまいりました。当初,市内23地区,1,059人で開始いたしましたが,現在では41地区4,506人の方々によって活動が進められており,本年12月中には全地区で結成される見込みでございます。 次に今後の見守り隊活動の推進についてお答えいたします。 まず第1点目の見守り隊活動に参加していただいている方々への保険の加入についてでございますが,結成への取り組みが優先いたしまして,保険等の取り扱いや対応についての周知がこれまで行き届かず,地区によって加入状況に違いが生じておりました。今後は,全国市長会市民総合賠償保険が適用されることや,青少年育成福井市民会議を通して各支部にお配りしている活動費の利用によるボランティア保険の加入などの周知を図ってまいりたいと考えております。 次に見守り隊の活動内容の向上についてですが,子どもたちの信頼を得ながら地域の安全・安心を確保するためには,見守り隊の資質向上が必要であることは言うまでもございません。これまでも青少年育成福井市民会議では,見守り隊の結成を促進する中で,先進地区の活動紹介を通し,研さんを図ってまいりましたが,今後も引き続き見守り隊相互の情報交換を図るとともに,すぐれたリーダーの養成とより効果的な活動の実現に向けた研修会の実施を積極的に推進してまいりたいと考えております。 なお,帰宅後や週末の子どもたちにつきましては,地域の子どもは地域で守るという機運を高める運動を展開している青少年育成福井市民会議を核といたしまして,学校やPTA,自治会,老人会,婦人会などさまざまな団体と連携,協力しながら,各地区の実情に応じた見守り隊活動の拡充を支援していきたいと考えております。 次に不審者対応についてお答えいたします。 学校への不審者侵入防止対策といたしましては,これまでもハード面ではハンドマイクやインターホンの設置,またソフト面では危機管理マニュアルの作成,授業中における玄関等の出入り口の施錠徹底,教職員や施設技師による校内巡視の徹底を図りながら子どもたちの安全確保に努めてまいりました。今後とも,地域の方々の御協力や教職員,施設技師による校内巡視の徹底を中心といたしまして子どもたち安全対策に努めてまいりたいと考えており,学校への警備員の配置につきましては,現時点では考えておりませんので,御理解をお願いいたします。 なお,災害時や不審者出没時の緊急連絡におけるメール配信につきましては,モデル校での試験的な段階でございまして,本市においても現在研究に入っているところでございます。 以上でございます。 ◆4番(巳寅令子君) 自席で再質問と要望をさせていただきます。 まず男女共同参画施策の推進で,先ほど企画政策部長実行委員の方々に地域の推進役として,地域の核として活躍をお願いしたいとおっしゃられておりました。私もまさにそのとおりだと思いますので,皆様方にまた地域での御活躍をお祈りしたいと思います。 それから,先ほど合併と同時に直ちに見直しをして検討していきますということでしたが,やはりほかの3町村への浸透といいますか,福井市の取り組みの拡散といいますか,そういうことを図るために,出向いていって,丁寧なお話し合いといいますか,そういうことが必要ではないかな,向こうの行政ネットワークの方々とのお話し合いとかそういうことも必要ではないかなと思いますので,そういう対策もとっていただけたらと思います。 次に子どもの安全対策についてですけれども,教育部長さんは,まず青少年育成福井市民会議の活動費などを利用して保険の加入などを進めていきたいというふうにおっしゃられております。しかし,青少年育成会に出されております活動費といいますか,そういうものがそんなに多くはないというふうにお伺いしておりますので,やはり地区における育成会の方々ももうちょっと活動費が欲しいというようなことも言っておられますので,そこら辺どのようにお考えでしょうか。 それから,以前NHKで,9月から品川区の3小学校が,「まもるっち」の発信機というものをつけて,そのひもを引くと区役所のセキュリティーセンターにその発信地がモニター画面にばんと出て,付近の協力者の携帯メールへ通報して,その付近の方が直ちにその現場へ飛んでいく,そういうふうなことができるという取り組みを始めたということをやっておりました。先端技術と人の力を組み合わせて,持続可能でより大きな効果を発揮することが求められている今日の不審者対策といいますか,そういう時期ですので,やはり携帯電話メールとかそういういろんな対策を真剣に,早急に考えていただきたいなというふうに思っております。 それから,警備員は現時点では対応を考えていないとおっしゃられました。たしか今までにもそういうことをおっしゃられていたと記憶しておりますが,現時点ではということで何年も何年も先延ばしにされているような感じをお受けします。やはりもっと真剣にどうしたら子どもたちを守れるのかということを考えていただきたいなというふうに思いますし,学校の先生方は授業に専念するわけですから,子どもを守るということばかり気にしている,そういうふうなことはできないわけです。管理職とか施設技師の方たちも見守りはしておりますが,それぞれの仕事があるわけですから,やはり警備ということに専念できるようなそういう対策というものをもっと真剣に考えていただきたいと思うのですけれども,いかがでしょうか。 ◎企画政策部長(矢野憲一君) ただいま男女共同参画の合併町村との温度差についてのお尋ねか要望か,そういう質問でございますが,現在合併町村との男女共同参画ネットワークについては,既に3回交流会を開催いたしておりまして,今後福井市男女共同参画ネットワークとして活躍していただくことになっておりますので,御理解いただきたいと思います。 ◎教育部長(田中利憲君) まず3点ばかりの再質問がございましたわけですが,一つ目,青少年育成福井市民会議の活動費についてでございますが,これは毎年270万円の補助をいたしておる,これは定例的に補助をしているものでございます。 なお,昨年度より215万円をそれに加えて,見守り隊関係の予算として計上して,活動費に充てていただいております。 今年度には,さらにそれに加えまして534万円という倍増した予算を青少年育成福井市民会議の活動費を含めた活動費に充てるように補助をしているところでございます。 2点目のシステムの利便性ということでございますが,私自身情報システムを30年近くやっておりまして,この利便性については非常に効果があるものというぐあいに期待をしているわけでございます。しかしながら,コストとその効果というものを十分見きわめる必要があるということで,今ほど研究しているということを申し上げたわけでございます。 3点目の警備員の問題についてでございますが,議員の御質問の中にもありましたように,基本的にはフェース・ツー・フェースの対応ということで現在はしているわけでございます。 なお,授業中におきましては施錠をしている,そういう関係で,基本的には,乱暴なあけ方で入ってくる場合は別としても,いきなり入ってくるようなことは防がれているということで考えまして,警備員に何百万円もかけるのが妥当かどうかというのはかなり疑問のあるところではないかというぐあいに考えております。 以上でございます。 ○議長(木村市助君) よろしいですか。 次に,5番 青木幹雄君。 (5番 青木幹雄君 登壇) ◆5番(青木幹雄君) おはようございます。 志成会の青木でございます。 通告に従いまして,質問をさせていただきます。 理事者の明快な答弁を願うものであります。 去る10月22日,私ども志成会は第2回目の市民公聴会を開催いたしました。ここ10年間の福井市のさまざまな変化あるいはこれからの環境というものをどうとらえていったらいいのかというようなことで,2人の講師を招きまして公聴会を進めていったわけであります。また講義の後に,当実は雨のせいもありましたけれども,50名ほどの方々からさまざまな意見をいただきました。 こうしたことを通して,今回は人口増を目指す施策についてお伺いいたします。 3月議会,6月議会,そして9月議会を通して,都市間競争の視点で市長に考え方を聞かせていただきました。市長は,「都市間競争に勝ち抜いていくには,まず人口を第一と考え,産業面の活性化と福祉面の充実を」と答えられたかと思います。また平成16年度地方交付税の交付決定額が,福井市が29億7,000万円,富山市が99億6,000万円,金沢市が200億5,000万円となったことについて,財政部長の「人口が算定の大きな要因となっており,特例市,中核市としても差が出る」との答えをいただきました。9月議会予算特別委員会の中で,県庁所在地として平成12年の国勢調査で約3,300人の人口が減ったことには市長は大変なショックを感じ,「住みやすさも大事だが,住みたくなるようなまちをいかにつくっていくかの視点に立って施策を進めている」とお答えをいただきました。 団塊の世代の方が定年を迎える2007年問題は目前であります。三位一体,地方分権との考え方も,これまでの全国総合開発計画の考え方の基調となっていたはずの「調和のある国土の発展」という視点が影を潜め,自治体自体が勝ち組,負け組といった住み分けが進められているのではと疑うような思いを深めざるを得ません。日本の歴史上,体験したことのない人口減少社会の到来であります。それは既に,我が福井市では始まっていると言わざるを得ません。市長が進めている全庁挙げての人口増を目指した施策について,第五次福井市総合計画及び財政,商工労働,農林水産,建設,都市,福祉,環境の各政策の現状と展望について,市民に対してわかりやすいメッセージとしてこの場でアピールをいただきたいと思います。 知恵のある,そして夢の膨らむ答弁を期待し,私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (企画政策部長 矢野憲一君 登壇) ◎企画政策部長(矢野憲一君) 人口増を目指す施策についての御質問のうち,第五次福井市総合計画の現況と展望についてお答えいたします。 日本の人口につきましては,今ほど議員の方からも御指摘がありましたが,平成12年の国勢調査をもとにした国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば,平成18年に約1億2,700万人でピークに達した後,以降長期の人口減少過程に入り,平成62年にはおよそ1億人になるものと予測されております。しかし,地方都市の現状はより厳しく,既に減少過程に入っている都市もあり,福井市においても,平成12年の国勢調査では3,330人の減少となった次第であります。このため,平成13年度に策定作業を行った第五次福井市総合計画においては,それまでの「住みやすさ」から,「住みたい,住んでみたいまち」の実現を目指して各種施策を掲げ,計画期間の初年度である平成14年度以降,この施策体系に沿って事業を展開してまいりました。特に,「安心して子どもを生み育てられる環境をつくる」,「賑わいのある中心市街地をつくる」,「持続可能なまちをつくる」,「活力と魅力ある産業をつくる」などの施策には力を注いできたところであります。 ところで,先日県が公表しました平成17年国勢調査の速報では,本市の人口は25万2,220人と平成12年に比べて54人,率にしまして0.02%の減少となり,一応下げどまった形となっております。また人口減少社会においては,交流人口の増加策がより重要になってくるものと考えられます。観光などの市外からの交流人口はもちろん,合併により市域が広くなる中,都市と農山漁村との交流拡大を図っていくことも重要でございます。いずれにいたしましても,総合計画で定める施策の目標に沿って,地道にかつ着実にまちづくりを進めていくことが本市の魅力を高め,「住みたい,住んでみたい」と感じるまちとなり,ひいては人口の維持,相対的な増加につながるものと考えておりますので,御理解賜りますようお願いいたします。 以上です。 (財政部長 吹矢清和君 登壇) ◎財政部長(吹矢清和君) 人口増を目指す施策についてのうち,財政政策の現状と展望としてのお尋ねにお答えを申し上げます。 本市は,少子・高齢化対策に係る各種の計画をもとに,福祉向上や教育振興などの分野におきまして多種多様な事業を実施しております。また福井市企業立地促進条例をてことした企業誘致活動を初め,産業振興や都市づくりなどの分野でも多くの事業を展開してございます。 このように人口の自然増と社会増につながることを念頭に置きまして,中期行財政計画の策定あるいは予算の編成や執行に臨んでいるところでございます。 なお,人口は,税収入や地方交付税収入の動向の要因にもなりますなど,財政運営にも大きな影響を及ぼすものでございます。今後とも人口増に結びつく施策,特に若い人たちに未来は明るいと感じさせるような施策に財源を有効に配分することにつきまして努力してまいりたいと存じます。 (商工労働部長 道下洋一君 登壇) ◎商工労働部長(道下洋一君) 人口増を目指す施策についてのうち,商工政策の現状と展望についてお答えをいたします。 商工部門における人口増の施策といたしましては,企業誘致施策がございます。企業誘致の本来の目的は,第一に雇用の場の創出,そして工業出荷額を伸ばし,地域の活性化を図ることにありますが,人口増に寄与している部分もございます。その一つの例といたしまして,平成13年に森田地区に立地いたしました電子部品メーカーがございますが,大阪から160名の転勤者がありました。そこで,本年度より雇用奨励助成金制度を強化いたしまして,転属者に対しても助成することといたしまして,今後も県外からの誘致に努めたいと考えております。 またこのように企業誘致を積極的に進め,市民に雇用の場を提供することは,市外企業への就職に係る転出を防ぐ効果もございまして,さらに県外大学卒業者の地元へのUターンにもつながることを期待をいたしておりまして,企業誘致は今後も商工政策の柱の一つとして推進し,人口増に対する一翼を担ってまいりたいと考えております。 また観光部門におきましては,交流人口の増加が地域の活性化やまちの賑わい創出につながり,ひいては人口増につながるという考えのもと,引き続きさまざまな取り組みを行ってまいりたいと考えております。その中でも,特に本市の場合,市町村合併によりまして新たな魅力が加わることでの点からエリアとしての連携,ネットワーク化に対する環境づくりとおもてなしの心の行政を通じまして,地域みずからが自立していけるための人,物づくりの方策など,いわゆる観光ビジョンの策定が必要でございまして,今準備を進めておるところでございます。御理解を賜りたいと存じます。 以上でございます。 (農林水産部長 柿本靜一君 登壇) ◎農林水産部長(柿本靜一君) 私の方からは,農林水産業の現状と展望についてお答えを申し上げます。 議員御承知のとおり,農林水産業におきましては,従事者の高齢化による担い手の不足や木材や農産物の輸入拡大,都市と農山漁村部との社会経済的な格差の拡大などにより,地域活力は低下の傾向にございます。 一方,農林水産業には,食料の安定供給に加え,生産活動を通じた国土,自然,環境保全など,公益的な機能の確保等持続的な発展が求められております。こうした状況の中で,農林水産業の生産基盤の整備を進め,経営の安定を図るとともに,次世代を担う農林漁業者の育成,確保や,農山漁村地域の活性化に努めているところでございます。 さらには今後は農林水産業の取り巻く環境は大変厳しいものがございますが,新規就農者,認定農業者の育成の確保や,集落農業を中心とする福井型農業の推進,確立,さらには間伐による森林の質的充実,つくり育てる漁業の促進と合わせまして,棚田オーナー制度やグリーンツーリズム,観光農園などの農林水産業体験の取り組み拡大を図り,都市と農山漁村の交流を積極的に努めていきたいと考えております。こうした取り組みが定住人口,交流人口の増加に寄与し,農山漁村の活力向上につながるものと考えておりますので,特段の御理解を賜りたいと存じます。 以上でございます。 (建設部長 高嶋泉君 登壇) ◎建設部長(高嶋泉君) 私の方からは建設政策の現状と展望についてお答えをいたします。 建設政策といたしましては,都市の基盤となる道路や公園の整備,災害に強いまちづくりを目指した河川改修,住みよい市営住宅の整備を行い,県都にふさわしい魅力あるまちづくりを目指し,努力をしているところでございます。 議員御指摘の人口増を目指す施策についてでございますが,まず道路整備におきましては,安全で安心な道づくりのために,高齢者や子どもたちに快適な歩行空間を提供するためバリアフリー歩道整備事業を積極的に行うとともに,降雪期における市民生活や経済活動に支障を来さないよう,消雪設備の整備にも取り組んでいきたいと思います。 河川整備につきましては,治水,環境を基本としながら,スポーツ,レクリエーションが可能な空間,憩いの場として身近に自然と触れ合える貴重な水辺空間を創設してまいりたいと思います。 公園整備につきましても,福井市緑の基本計画の目標達成に向け,現在福井市総合運動公園等の整備を行っております。公園は,子どもの遊び場として,少子化対策として,子育て環境に必要な施設でございます。快適性,安全性,防犯性に配慮した整備を行う計画でございます。 住宅につきましては,住みよい市営住宅の提供とともに,都心部におきましては,昨年度よりウララまちんなか住まい事業により,良質な住宅ストックの整備や,福井市外から入居する夫婦,また若年世帯に家賃の補助をする若年子育て世帯定住支援等,積極的な住居推進施策を展開しております。 以上のような建設政策を進めるとともに,市民のニーズに合った都市基盤の整備と住宅等の諸政策を総合的に行うことにより,「住みたい,住んでみたい」と感じられるまちを築き,今後の人口増につなげたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと思います。 以上でございます。 (都市政策部長 谷根英一君 登壇) ◎都市政策部長(谷根英一君) 人口増を目指す施策についてのうち,都市政策の現状と展望としてのお尋ねにお答えいたします。 平成12年に策定いたしました福井市都市計画マスタープランでは,定住の促進や広域的な交流の推進などに向けた土地利用や都市環境形成などの都市づくりの方針を定めております。これらの方針は,人口増を間接的に誘導していくものと考えられます。 主な施策といたしましては,中心部における高密度の土地利用の方針に基づく市街地再開発事業などの支援によります都心居住や,郊外部におけます低密度の良好な住環境の土地利用に向けての土地区画整理事業によります基盤整備などが挙げられます。 こうした取り組みによりまして,昨年10月に北九州都市協会が発表した全国主要54都市の「住みよい都市ランキング」では,総合1位の評価をいただいております。しかしながら,居住や公共基盤,健康,安全といった調査項目では1位または2位の評価をいただいておりますが,一方都市イメージの調査項目では,景観を構成する美しさや個性のバランスがよくないとの評価でございました。こうしたことから,今後は都市イメージの評価を高めることが重要になってくるものと考えられます。今後は,都市景観行政の見直しや都市計画法に基づく地区計画制度の活用によりまして,「住みよいまち」から「住みたくなるまち」となるよう,地域の特性に応じた魅力あるまちづくりに取り組み,人口増につなげてまいりたいと存じますので,御理解をお願いいたします。 (福祉保健部長 花山新一君 登壇) ◎福祉保健部長(花山新一君) 人口増を目指す施策についてのうち,私の方からは福祉施策の現状と展望についてお答え申し上げます。 少子・高齢化が進む中,福祉保健施策につきましては,「健康でいきいきと暮らせるまち」を目標に,オアシスプランや健康ふくい21などを策定し,健康や生きがいづくりの各種支援事業を推進しております。 児童関係の事業といたしましては,誕生祝金進呈事業を初め,保育料の軽減措置を設けるすくすく保育支援事業,小学校就学前までの子どもを対象に乳幼児医療費等の助成制度を重点事業として実施し,豊かな福祉環境づくりを進めているところでございます。 また高齢者関係の事業といたしましては,自治会型デイホーム事業を実施し,現在本市の全域で実施しており,373の会場を利用し,高齢者の楽しみながらの健康づくり,生きがいづくりの場として推進しております。それらに加えて,転倒骨折予防として,ふくいのズンドコ体操及び認知症予防メニューを取り入れるなど,介護予防に重点を置いております。18年度からは,介護保険の予防事業の一般高齢者施策として位置づけてまいりたいと考えております。 また障害福祉についても,平成15年4月から支援費事業により身体障害者及び知的障害者のホームヘルプサービスやデイサービス利用がふえるなど,福祉サービスの充実を図っており,さらに制度改正により,ニーズに合ったサービス提供が行われるものと考えております。 その他,不妊夫婦への支援といたしまして,経済的,精神的負担を軽減するため,特に高額な治療費がかかる特定不妊治療に対して不妊治療費の助成を行っております。 今後ともこれらの施策の充実に努め,住みたくなるまちづくりに取り組んでまいりますので,御理解のほどをよろしくお願いいたします。 (市民生活部長 大塚義博君 登壇) ◎市民生活部長(大塚義博君) 人口増を目指す施策についてのうち,環境政策の現状と展望についてお答えをいたします。 初めに,環境政策の現状につきましては,平成11年を「環境元年」と位置づけまして,福井市環境基本条例の制定とあわせて福井市公害防止条例を改正するとともに,環境管理の国際規格でありますISO14001の認証取得をいたしまして,21世紀に向けた観光行政の足固めをいたしました。さらに平成13年3月には福井市環境基本計画を策定いたしまして,積極的に環境政策推進のための体制整備を進めてまいりました。そして,平成13年4月から,環境基本計画の長期目標であります「みんなで育てる水と緑の環境都市・ふくい」の創造を目指して,生活環境,自然環境,快適環境,地球環境の4つの視点から,全体で284件の環境関連施策を総合的かつ計画的に実施してきたところでございます。 この環境基本計画の推進に当たりましては,計画を具現化し,実効性あるものとするため,行政と市民,事業者との連携,協働が重要との考えから,平成13年8月に福井市環境パートナーシップ会議を発足させ,家庭版環境ISOや環境セミナーなど,いろいろな環境活動を市内全域で推進してまいりました。 また各地区におきましては,エコ活動推進員や環境美化地区推進員との協力のもと,21世紀わがまち夢プラン事業を実践する中で,環境をまちづくりの必須テーマとして取り組むなど特色ある環境活動が着実に広がってきているものと考えております。 次に今後の展望といたしましては,世界的な課題となっております地球温暖化などの地球環境問題や,化石燃料などエネルギー資源の枯渇の問題に対応していくため,太陽光発電設備などの新エネルギーの普及促進を図る目的で,今年度中に福井市地域新エネルギービジョンをまとめていく予定でございます。 また来年2月の合併を機に,3町村の地域性なども考慮し,環境基本計画の見直しを行いまして,幅広く環境問題に対応してまいりたいと考えております。 今後とも,豊かな自然に恵まれた本市の生活環境がさらに快適なものとなるよう努め,人口増加を目指した安全・安心な住みよいまちづくりを進めてまいりますので,御理解賜りますようお願いいたします。 以上です。
    ◆5番(青木幹雄君) 自席にて再び質問をさせていただきます。 先ほど企画政策部長の方から,12月1日に発表されました国勢調査,福井市におきましては54名の人口が減ったということの所感として,下げどまったのかなというような感想をいただきました。マスコミ等ではこのことを,周辺でふえているところがあるものですから,「ドーナツ化」というような言葉も出されております。まず今回それぞれの現場あるいはデスクワークをしてきたという部長さんから,人口をどうしてもふやしたいということについての所感,所見を尋ねたわけでありますが,市長就任以来,平成6年から7年の調査,12年の調査で3,300名,今回の調査で54名ということについての所見を市長の方からまず賜りたいと思います。 また企画政策部長にお尋ねしたいのは,この中で中身の検討をいかにされておるかということでございまして,先ほど質問いたしましたが,その中でも,これは皆さんから資料をいただいたものをまとめたものだと思いますが,平成15年から16年の2年間で比べると,当市の各地域では,和田,中藤,酒生,東郷,この4つがふえていてあとの38地域は全部減っているのです。その2年前の調査では,今の4つも加えまして,木田,啓蒙,社,森田もふえておったわけです。近年のこの15年,16年の調査では,木田,啓蒙,社,森田も減ったということのようであります。こういった把握をどのように地域全体の中でとらえているのか,所見をお聞かせをいただきたいと思います。 以上についてお願いします。 ◎市長(酒井哲夫君) 今時,この国勢調査の中間発表ということで12月1日に県から発表されたわけでございますが,平成12年の国勢調査におきましては,先ほど企画政策部長が申しましたように3,330人マイナスと,これはもう率直に言って大きなショックでございました。まさに今回の報道にも何か「ドーナツ」というような言葉が書かれているわけでありますけれども,まさにそのとおりでございます。福井市から周辺地域へ人口が移動したという,そういうことに対して,これからのこの本市の政策はどうあるべきかというようなことで検討を重ねた結果,具体的に御承認を得ながら,ただいま各部長がそれぞれ答弁されましたように,全庁的な観点に立って,いかに住みやすい,また住みたくなるまちをつくるかという,そのことが人口増,また流出防止というようなことになるわけでございまして,懸命に取り組んできたわけであります。 ところで,今度のマイナス54人,これを私ども無視するわけにいきません。やはり,1名でも2名でもプラスというようなことになることを願っていたわけでございますが,また逆に,もっと減る,前回が3,300人だから今回はどのぐらいか,1,000人か2,000人減るのかなというようなことなども不安というこの中で注目をしたわけであります。一応下げどまりということになれば,これはこの勢いで,また今後の施策によりましては人口増という方向にも行くのではないか,このように実は思っております。 内部をちょっと私言いますと,いわゆる人口は,社会的増減,自然的増減があります。自然的増減は,生まれた子どもと亡くなった方々の比でございますけれども,その差はだんだん縮まってきております。いわゆる自然増で人口を維持してきたという,そういう点がこれまでの調査ではあったわけでありますが,少し縮まってきたと。それから,社会増減で,これは大変私は喜ばしいと思うのですが,いわゆる転入,転出,それが縮まってきた。今までは転出者が,福井市から出る人が多かった,そして入る人が少なかった。今度はだんだん,このグラフを見ますとかなり接近をしてきたと。だから,社会的増減がこのような現象であるということは,先ほど商工労働部長も申しました企業立地で人口が若干ふえていっているとか,いろんなそれ以外にも要素があるわけでございますが,流出人口も少ない,また入ってくる人もこれまでよりも多く入ってきてるというふうに実は思っているわけでございます。2つの要素をとらえてみますと,これから社会増減が一つのかぎを握っているのではないかな,そんな感じもいたしておるわけでございます。 いずれにいたしましても,今各部長が答弁いたしましたように,第五次の総合計画におきましては,それらを真摯に,市民の御協力,また議会の御承認を得ながら進めてきた結果が少し前回よりも下がってしまったというようなことではなかろうか,このように思っています。 ◎企画政策部長(矢野憲一君) ただいま青木議員の御質問でございますが,中身の検討を急ぐべきと,こういうお尋ねかと思います。 この国勢調査は,つい先ほど終えまして,第1次,第2次審査を実は終えたところでございます。具体的な確定,速報値につきましては,平成17年度速報値は12月中旬に正式に公表されると,こういう今過程にあるということをまずお断りいたしておきたいと思います。 そこで,中身につきましては,今まだ第3次の審査を,国に対して審査を行っておるさなかでございます。中身の分析についてのお尋ねだと思いますが,これは,正直申し上げてこれからする必要があるというぐあいに考えております。ちなみに,分析の仕方としては,議員御指摘のとおりでございます。福井市内の人口の分布が公民館単位でどういうぐあいに変遷してるのかを実は調べる必要が当然あるわけですが,今国勢調査は1,400ぐらいのブロックで,調査員で調査をしています。それを公民館の単位に固める作業を今しなくてはならない,そういう手続がございますのと,それによって今回はどの辺の動きがどうなったのかと,さらに今市長申し上げたように,近隣市町村との出入りはどうなったのかと,そういうことについても当然あわせて研究をしなくてはならんと思います。5年前のデータもあるわけですが,この5年前とどういぐあいに変化が生じているのか。確かに,細かい話になりますと今後作業を進めなくてはならないわけですけれど,なるべく早く,今の国勢調査の県への報告が終わり次第,中身の分析に入り,各部署のその対応策について協議してまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いします。 ◆5番(青木幹雄君) 今国が進めるさまざまな施策というのは,現実的に中央と地方という意味合いの中で,権限移譲も含めて地方にというような流れのように思いますが,これは所見でありますけれども,国が進めるところの中央と地方というのは,中央が東京で,地方は名古屋,大阪,福岡,仙台,札幌あたりでありまして,私どもの福井県などは地方につながる福井市というような位置づけになっているのではないかなというような感じがしてなりません。現状として,全国の地方都市は,人口がこれからやはり減っていくものと思われます。その中において,当福井市が人口の減らない,あるいは人口のふえる市であるということは,そのことだけをもっても,全国に屈指の行政を進めている,なぜであろうというふうに思われると私は思います。 先ほども市長が申しておりましたように,1人,2人,あなたとともに福井市はあると,そのことを聞いて,本当に福井市に住んでいてよかったなと。それでも,多くの人とともにありたいという,そういう願いがたくさんの施策をもたらしているわけでありますから,その願いは行政が持っていますよと,そのメッセージをやっぱり市民にわかりやすく,何度も何度も伝えていくことが大切なことではないかなというふうに思います。そしてまたそのことが,市民が一体となって人をふやそう,大事な大事な我々福井市民なんだという認識を深めていくものと思います。そういった施策を強く要望いたしまして,質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(木村市助君) 次に,10番 堀川秀樹君。 (10番 堀川秀樹君 登壇) ◆10番(堀川秀樹君) 通告に従いまして4点の質問をさせていただきます。 まず最初に,JR福井駅西口開発基本方針案についてでございますけれども,既に質問内容が重複している部分につきましては削除させていただきます。 それでは最初に,県都の玄関口にふさわしい賑わいの交流拠点であります,その拠点を図る目的のもと,西口中央地区再開発におきましては商業機能,公共公益機能,そしてホテル,コンベンション機能,居住機能を複合したその拠点施設を計画しております。その運営部隊としまして,経済界を中心とした再開発事業推進会社を設立するという案が表面化しまして,福井市も20%,1,000万円の出資をし,参画をするということであります。そこで,福井市はどういった形で参画をするということになるのでしょうか。 新聞の報道によりますと,将来設立される再開発組合の組合員として,事業推進の中核としての期待をされているということでありますけれども,再開発組合の設立までの,つまり組合がひとり歩きするまでの推進会社であると私は理解していたのですけれども,いま一度この第三セクターの会社の役割と,そしてその福井市としてのかかわり方を明確に御説明願いたいと思います。 次のJR西日本の動向についてにつきましては削除いたします。 次に西口駅前広場整備についてお尋ねいたします。 円滑な交通処理の確保のため,バス,タクシー,自家用車の乗降スペースが変更をされました。タクシー乗り場のスペースが広くなっているように私は見えます。計画では24台のスペースをということになっておりますけれども,増車するという考えがもしやあるのでしょうか。 現在稼働中の待機スペースにつきましては,約40台分あろうかというふうに思います。そのタクシー側の待ち時間は,何と約100分,1日に四,五回転ということであります。何度か申し上げておりますように,乗客側にとっては今のスペースは全く必要でないと私は思います。むしろ駅のコンコースへ向かいますシンボルロードを広げることを私は提案します。 さらに路線バスの乗降場にも西口はなるということを考えますと,大気汚染もやっぱり気になってまいります。自家用車の排気ガス,路線バスの排気ガス,それにタクシーのアイドリングのときの排気ガスとなればかなりの汚染が予想されるわけであります。6月の議会でも申し上げたように,西口広場の環境測定をぜひしていただきたいというふうに思います。御所見をお伺いいたします。 次に旧JR福井駅地下道の利活用についてお尋ねをいたします。 昨年の6月の議会での御答弁では,取り壊す,埋め戻すというふうな御答弁でございました。がしかし,いまだに通行可能となっておりますのは,何かその利活用をされる案が出てきたのでしょうか,お尋ねしたいというふうに思います。 私は,地下道を取り壊すにもかなりの費用がかかることを考えますと,その同等の費用でこの利活用を考えるべきではないでしょうかというふうに思います。例えばこの地下歩行者道路,地下道が駅中央のコンコースに代がえされた分,この地下道は東口広場から西口広場へ最短で結ぶタクシーの専用道路にしてはいかがでしょうか。そうなれば,タクシーの待機スペースの有効活用にもつながり,西口広場全体の活性化にも好影響となるというふうに考えますけれども,御所見をお尋ねしたいと思います。 次に福井駅高架下利用プラン,そのアンケートの結果についてお尋ねをいたします。 高架下の利用につきましては,先般2005年まちづくりフェアにおきまして市民アンケートを実施されました。若手の市職員が中心となって作成されたこの3つのプランを中心に市民の声を募られたわけでありますけれども,その感触はいかがだったのでしょうか。分析につきましてはまだ時間が少々必要だというふうに思いますから,各プランへの投票数と実施結果の中での手ごたえをお聞かせください。 次に(仮称)福井市ライフライン・センターについてお尋ねしたいと思います。 (仮称)福井市ライフライン・センター建設基本構想におきまして,地元説明会やパブリック・コメントを実施し,地域住民の意見を集約されていることと思います。先般いただきました基本構想の修正案の中にも地域住民の要望を随所に織り込んだ部分が多数見られまして,御苦労されていることが伝わってまいりました。がしかし,その資料だけを拝見いたしますと順調に計画が進んでいるやに受けとれるわけでありますけれども,私の耳には,「断固として反対である」という声が聞こえてきているのも事実であります。そこで,現在地域住民との話し合いの中で,こういった反対派の皆さんとの折衝状況はどのように進んでいるのでしょうか,お聞かせ願います。 また今後の課題として取り上げておられますように,激特事業との調整が最重要であるというふうに私も考えます。福井県との連携のもとで,理想的なスケジュール,その工事期間はいつからいつまでというふうに考えておられるのでしょうか。 現在泉橋のかけかえ工事が始まって不便を強いられている住民感情からすれば,やっと激特事業が終わったころにまたライフライン・センターが着工ということになりますと,地域住民の方々はさらに長期間我慢の日々が続くことになるわけであります。反対せざるを得ないという声も聞こえております。福井市としての考えをお尋ねいたします。なるべくこの工事期間を重複させ,短期間に仕上げていただきたいというふうに思います。 次に関連事業も含めました生活環境の向上の項目の中で,中央2丁目及び周辺地区への経済波及効果が期待できるというふうに書いておられます。では,一体どのようなマーケティングをされたのかをお聞かせいただきたいと思います。 私の調査では,周辺地域の波及効果はほとんどないというふうに思われます。そのターゲットとなるべく飲食店はほとんど見当たりません。現在の大手3丁目の方が近くて多数の店舗がありまして,むしろそちらの売り上げ低下の方が私は心配であります。物販を考えた場合では,中心市街地がその商圏でありまして,エリアはほとんど同じといったぐあいであります。いま一度その波及効果について調査研究が必要と考えますが,御所見をお聞かせ願いたいと思います。 次に社南小学校の環境改善について質問させていただきます。 まず校区の見直しについて質問であります。 私は,社南小学校のマンモス化に伴い,児童の教育環境の改善を最優先に考えた場合,社西小学校区の校区見直しを提案してまいりました。もちろん保護者の方々や地域の皆様の御意見をお伺いしまして,その判断とするべく,福井市の方からは,平成17年8月10日を皮切りに各対象地区への公民館での説明会を開催していただきました。結果は,各地区とも圧倒的な反対多数であったわけであります。この結果を踏まえまして,教育委員会としてはどういうふうに考えていらっしゃるのでしょうか,御答弁願いたいと思います。 私は,これだけ多数の方々の反対意見があるのでありますから,はっきりと方針の変更を表明していただきまして,次なる方策を打ち出していただきたいというふうに思います。 社南小学校は,平成18年度には児童数が850人を超える状態になります。早急にプレハブ教室が必要な状態でありまして,時間的余裕はないというふうに考えます。また今後の児童数の推移を考えると,つけ焼刃的にプレハブの教室をつくるのではなく,校舎全体の建てかえや増改築を検討していただきたいというふうにも思います。 児童数の増加に伴い,今の体育館は全校児童で使用できない状態にあります。これから冬場に向けまして,学校のグラウンドが使用できない季節には,運動量の低下によります精神的ストレスが心配になります。またトイレや手洗い等の不足も重要な問題であり,衛生面についても早急な対応が必要であります。先ほども申し上げましたが,時間的な余裕は全くございませんので,今後の社南小学校の教育環境改善についてどのように進めていくのか,明快な御答弁をお伺いしたいと思います。 以上,4点質問させていただきました。御清聴ありがとうございました。 (副市長 奈良一機君 登壇) ◎副市長(奈良一機君) 堀川議員の御質問のうち,福井駅西口再開発関連についての御質問にお答えをいたします。 まず再開発推進会社の役割というふうなお尋ねでございますが,この会社はあくまでも経済界を中心として設立をする会社でございますが,福井市といたしましては,民間施設導入の検討や旧生活創庫の取得を図り,地元組織の推進役としての役割をこの会社に期待しているところでございます。 そこで,福井市との関係でございますけれども,福井市は,駅前広場整備あるいは土地区画整理事業,さらには再開発事業など,この開発全体に当たり行政として深くかかわりがございますので,経済界の要請もございまして参加をいたしたいと考えておりまして,今回予算を決めて御提案をさせていただいたわけですが,これはあくまでも初動期のみの参加と考えているところでございます。 それから次に駅前広場のタクシー待機スペース等についてのお尋ねですが,待機台数につきましては,これはいろいろと御意見があるところでございます。タクシープールを決めて拡大した方がいいんじゃないかっていうふうな御要望もなされております。 こういった状況でございますが,福井市といたしまして,現在は,現状を踏まえまして,現在の駅前広場計画の台数を基本に,今後の駅前広場の具体的な見直し計画を検討していただきます福井駅前広場整備計画策定検討委員会の御意見をお聞きをしながら福井市としての態度を決定していきたいというふうに考えております。 なお,西口駅前広場の環境測定につきましては,福井県の大気汚染測定車であります「みどり号」による環境測定を実施するよう県と協議を行っているところでございますので,御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。 (都市政策部長 谷根英一君 登壇) ◎都市政策部長(谷根英一君) 堀川議員御質問の福井駅西口開発基本方針案についてのうち,4点目の旧JR福井駅地下道の利活用及び福井駅北側高架下利用についてお答えいたします。 初めに,旧JR福井駅地下道の利活用についてお答えいたします。 議員御承知のとおり,旧JR福井駅地下道につきましては,今のところ工事等の支障とならないため,通行者の利便性を考慮し,可能な限り通行できるように努めているところでございます。しかし,この地下道は,本体の老朽化が進んでおり,さらには駅前広場の整備,新幹線の高架工事に支障となる箇所が生じてまいりますので,これらの工事時期に合わせて地下道の取り壊しを行う方針でございます。 以上のことからも,議員御提案の件を含めましての利活用は現在のところ考えておりませんので,御理解を賜りたいと存じます。 次に福井駅北側高架下利用についてお答えします。 既に,県都活性化対策特別委員会にて御説明いたしましたとおり,福井駅高架下利用計画素案を,11月17日から20日にかけて開催いたしました「まちづくりフェア」においてA,B,Cの3案を提示し,フェアに参加された市民の方々にアンケートを実施いたしました。 3案をごく簡単に御紹介いたしますと,3案ともに,市民活動センター,福井街角放送を設置しており,各案の特徴といたしまして,A案は主に移動屋台,イベント広場の提案でございます。B案は高架下横丁,芝生広場を提案し,C案はチャレンジショップ,フリーマーケット等を提案するものでございます。 御質問の福井駅高架下利用プランアンケートの結果は,総計424通でございました。各案の内訳は,A案が180通,B案が99通,C案が113通でございます。選択のないものが32通でございました。またアンケートにおける「改善したい」または「追加したい」提案としましては,280通ほどの意見が寄せられております。主なものといたしましては,スケートパーク,足湯,スポーツジム,昭和レトロ街,カフェ,フットサルなど求める新たな提案がありました。内容の詳細につきましては,現在その結果を分析しておりますので,今後賑わいの創出ができるものとして生かせるものかどうか検討してまいりたいと思いますので,御理解を賜りたいと存じます。 以上でございます。 (財政部長 吹矢清和君 登壇) ◎財政部長(吹矢清和君) (仮称)福井市ライフライン・センターについて,3つの項目にわたりお尋ねでございます。 1点目は,建設に反対されている関係地元の方々との折衝についてであります。 予定地に近接する自治会の皆様には,ことしの8月以降4回の説明会を開催しまして,建設基本構想の案について御説明を申し上げてまいりました。こうした際に,においや音などが心配であるとか,閑静な住宅街でありたいといったことから反対との意見もあったところであります。この事業は,危機管理体制の強化,中心市街地の活力創出などの意義がありますだけに,残念な思いをしております。 これまでも,こうした反対のお立場である方々のお一人お一人に誠実に対応しているところでありまして,引き続き多くの御理解が得られますよう,誠心誠意,粘り強く努力してまいりたいと考えております。 2点目は,工事期間についてであります。 建設予定地の周辺におきましては,足羽川激甚災害対策特別緊急事業による泉橋のかけかえ工事を施工中であり,あわせて取りつけ道路の整備や堤防の補強工事も予定されております。(仮称)福井市ライフライン・センターの建設は,これらの工事に隣接して行うこととなるものでありまして,また工事期間についても相当の期間が重なることから,福井県とも密接な連携を取りながら,効率的に,工法も工夫しながら事業を推進する必要があるわけでございます。特にポンプ場への流入管と足羽川への放流渠につきましては,泉橋取りつけ道路整備や堤防補強工事との関連性が強くありますので,県と十分に調整し,できるだけ早期に着工したいと考えております。また施設本体につきましては,平成19年度の着工,平成22年度の竣工を目指しております。 3点目は,経済波及効果についてであります。 (仮称)福井市ライフライン・センターには相当数の職員が勤務することになりますので,これらの飲食需要などにこたえる形で新たな店舗の立地が見込まれます。また既に地区内で御商売を営んでおられる方々におかれましてもビジネスチャンスとなる可能性がございます。中央2丁目におきましては,JR北陸線の高架化に伴い豊島跨線橋が撤去されまして,また高架下で東西を結ぶ都市計画道路も新たに2本設けられることとなりますので,今後土地利用にも変化があらわれるものと予測しております。さらにこの施設が立地することの相乗効果によりましても一層の土地利用の進展等が期待されます。 この事業を契機に,業務機能や商業機能等も含めバランスのとれた土地利用が展開されていくことによりまして中央2丁目の都心居住地区としての魅力がさらに高まり,ひいては中心市街地の活力創出にもつながっていくものと考えてございます。 (教育部長 田中利憲君 登壇) ◎教育部長(田中利憲君) 社南小学校の環境改善についてお答えをいたします。 まず第1点目の校区の見直しについてでございますが,この件につきましては,本年8月10日以来5回にわたりまして対象となる地元の自治会役員を初め保護者,住民に対して説明会を開催させていただいたわけでございますが,理解を得ることは非常に困難な状況でございます。 教育委員会といたしましては,地元の意向等について福井市通学区域審議会に報告いたしまして,今後の方向について審議していただいた上で対処をしていきたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと存じます。 したがいまして,社南小学校の環境改善につきましても,議員御指摘の現状を認識した上で,審議会の結果を踏まえながら対応してまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと存じます。 以上でございます。 ◆10番(堀川秀樹君) 自席にて再質問,そして要望をさせていただきます。 まず最初に,要望から申し上げます。 現在の西口広場にタクシーの乗降場がございますけれども,そこでの稼働率を調査研究していただきたいというふうに思います。これは要望ということにいたします。 そして,再質問でありますけれども,まず福井駅西口再開発基本方針案の中で設立予定であります株式会社は,経済界側の設立条件といたしまして,言うまでもなく地権者合意であります。福井市からの提示額が新聞報道で公になってしまいましたものですから,公表したのは県側ということでありますけれども,地権者の皆さんの憤りはおさまりそうにありません。とてもデリケートな部分でありますだけに,地権者の方々は,今回すべてを白紙に戻す覚悟で9日に開催されます県,市,地権者の三者協議に臨むということであります。もしこのお話し合いが不調に終わるようなことがありますと,株式会社設立はもちろん,西口再開発構想の根幹を揺るがすことになると思われます。福井市は,何としてでもまとめ上げるという強い意気込みで臨んでいただかないことには合意は極めて難しいと思われますが,いかがお考えなのでしょうか,その意気込みを聞かせていただきたいというふうに思います。 そして,社南小学校の環境改善についての再質問であります。 審議会の結果を見てということでありますけれども,その審議会の中で福井市としてはどういうふうな意見を述べられるのでしょうか。審議会の方に対する強い気持ちといいますか,こういうふうにやっていきたいんだという,そういう意思表示をしていただきたいと思います。 また社南小学校は,ことしから特殊学級が1クラスふえました。加えて,通級児童,この通級児童というのは個別のカウンセリングが必要な児童であります,この通級児童が数名おります。この特殊学級の教室を一緒に使用するか,もしくは保健室を使用するしかない状況にあります。しかし,その保健室でさえも,学習障害児童,通称「保健室登校児童」とも言うらしいんですけれども,こういう児童が数名おるわけです。はたまたその予備軍と思われる児童も見受けられる状態であります。先生方の懸命な努力によりまして,完全不登校児童は今現在ゼロを保っております。ですけれども,何とかこのゼロを維持しているものの,現在の環境では時間の問題であるというふうに私は思います。 それだけではありません。少人数算数ルームが不足しているために,少人数算数ルームのために配属されているにもかかわらず,その教員の十分な活用ができていません。そして,現在その少人数算数学習として音楽室を使用しているわけであります。そうなりますと,その音楽室を使わなくてはいけない音楽の授業は自教室,つまりその児童たちの教室を使わざるを得ず,そこにはオルガンがなかったり,それからリコーダーや歌の練習をしようとすると隣のクラスに騒音として迷惑になる,そういった状態であります。また図書館の閲覧室も利用しているわけでありますけれども,調べ学習ができない状態にもなっております。まだあります。理科の授業は,実験準備,器具の後片づけがあるために2時間連続としなければ授業効率が低下するにもかかわらず,3,4年の8クラスは2時間連続の授業は不可能であります。5,6年生の8クラスについては,週2.5時間のうち,そのうち0.5時間は自分の教室でその理科を行わなくてはいけない状態であります。つまり実験もままならない状態になっているわけであります。加えて,せっかく配属されていますチームティーチングの教員,その教員も生かし切れていないといったぐあいであります。 私は,このような大きな問題を抱えている社南小学校の児童の学力低下を心から危惧するものであります。先生方の努力ではもうカバーをできる状態ではありません。むしろ,この学校長名で今までに要望書も2通出されているということでありますけれども,その最近のものでは9月29日付で提出されております。このようなことをしっかりと書きとめた要望書があるにもかかわらず,私は市当局がこの現状を本当に把握しているのかどうか疑わしいというふうに思ってさえおります。今後どういう形で現場を確認され,そしてどういった形で対処,こういった学力の低下に歯どめをつくるのかを具体的に御回答願いたいというふうに思います。 ◎副市長(奈良一機君) 西口にかかわります地権者との関係をみたび,今ちょっと御注意されましたけれども,我々事務サイドでは,地権者の方々のかなりの反発というふうには受けとめておりませんので,その辺どのような反発が具体的にあるのかということは承知はしてないんですが,マスコミ報道で出されたことについていろいろクレームをつけられたというふうなことは聞いておりますけども。 そこで,仮にそれがあったといたしましても,それは福井市の県都として,50年,100年の大計の中ではどうしてもこれは地権者の御理解を得ていきたいという思いはいささかも緩んでおりませんので,三者協議開かれますが,十分地権者,あるいは商店街の皆さんの御意見を聞きながら御理解をいただくように対応してまいりたいと思いますので,よろしくお願いをいたします。 ◎教育部長(田中利憲君) 2点ばかりの再質問だと思いますが,まずは審議会で福井市の意見を述べるならばここで言ってはどうかという御意見でございますが,教育委員会といたしましては,この議会の状況の中では,説明会に際しまして市民から反対があったということだけを申し上げたいと思います。教育委員会としての意見については審議会できちんとお示しをしたいと考えておりますので,よろしくお願いをいたします。 それから,2点目の教室がるる足らないという御指摘でございますが,教育委員会としても認識をいたしております。5月に要望もございました。そういうことを踏まえまして,校区変更をお願いをしているわけでございます。審議会でどういう結果が出るかはまだ定かでございませんが,校区変更が認められればその部分は若干は解決するのじゃないかというぐあいな気がいたします。よろしくお願いいたします。 ◆10番(堀川秀樹君) 校区の変更につきましては,今現段階でははっきりした方向性を示すことはできないということの理由を教えていただきたいと思います。 それから,先ほどから申し上げましたように,一刻の猶予もない状態であることはおわかりいただけたと思いますので,ぜひとも平成18年度からのプレハブ教室の導入というのを検討していただきたいというふうに思います。 いま一度,このことにつきまして御回答願いたいと思います。 ◎教育部長(田中利憲君) 審議会の前に教育委員会の校区変更に関する検討した意見を申し上げるのは,審議会の性格上,ちょっといささか問題があるのでないかというぐあいに考える次第でございます。 それからもう一点は,プレハブについてでございますが,もし校区変更がだめだという話であれば,学校の現状を見ますと,体育館が現時点でも,議員御指摘のとおり,現在は878㎡,規準では1,300㎡ぐらいなければいけない状況ですから,それは当然に体育館については狭いという認識はしております。体育館を動かす場合に,ただ体育館だけ動かすというわけにはいきません。校舎等も含めて全体的な見直しの中での検討が必要と考えますので,それが間に合わない場合はプレハブということも十分考えられると思います。 ○議長(木村市助君) ここで暫時休憩します。 午後1時から再開いたします。             午前11時48分 休憩──────────────────────             午後1時19分 再開 ○副議長(早川朱美君) 休憩前に引き続き会議を再開します。 一般質問を続けます。 3番 大森哲男さん。 (3番 大森哲男君 登壇) ◆3番(大森哲男君) 志成会 大森哲男であります。 通告に従いまして,一般質問をさせていただきます。 酒井市長は,平成6年に激戦の市長選に当選され,12年間市政のトップとして福井市政をリードされました。平成元年にベルリンの壁が崩壊し,東西のイデオロギー的経済圏が崩壊し,世界経済が融合しつつある時期に市政のかじをとられました。その後,12年間は予測できない日本経済の大きな大変化をもたらしました。 平成4年に福井市は,税収が過去最高を記録しました。それから,税収は減少に転じ,地価は下落に転じ,その後暴落しました。株価も暴落をいたしました。大きな経済の枠組みが,大きく変わる。100年周期の大きなパラダイムチェンジがこの間起きたのだろうと今になって思えば考えをするわけでございます。戦後50年の時代とは確実に違う大きな経済のメカニズムが,我が日本を襲ったのだろうと思います。市長は,この大きな変化の中を,つまり大変な時代のかじをとられたということでございます。どなたがとってもなかなか大変難しい時代だったと私は思います。 今,その対応策が少し見えてきた今の時期,市長は退任されるということでございます。市長みずからいろいろ手がけてきた施策があろうかと思います。その政策課題の中で一番次の首長さんに望むものは何でしょうか。多くの考えのある中で,一番というものを市長にお答えいただき,市民に伝えていただきたいと思います。 去る11月15日,JR福井駅西口の整備のあり方について協議する県市連絡会が開かれました。市は,昨年に両者で合意した整備案を見直し,さきの県都活性化対策特別委員会で示された再開発エリアを拡張する変更案を提示され,生活創庫跡地を含む再開発エリアに2011年度オープンを目指し,再開発ビルを建設する考えも説明されました。県側は,変更案に賛否を留保し,地権者を交えた三者協議を慎重に検討すると新聞報道されました。 拡張決定したのが昨年度末,実にここまで来るのに10カ月半の時間がかかっております。昨年の県と市の合意を受け,C1地区への入居予定のホテルは,駅西北通りで既に着工しております。この民間の動きに比較するまでもなく,この進捗状況では県都活性化対策特別委員会で示された今後のスケジュール,実行が甚だ心配になっております。 まず平成17年度のスケジュール,基本計画案の策定,事業推進会社の設立,この達成をこの時期市長の任期の問題も含め,どのような体制で,どのようなタイムスケジュールで,JR,対国と交渉,認可等をとることになるのか,また設立計画されている第三セクターの性格と役割をお示しください。 先日,テレビ報道がございました。地元の方と我々もいろいろ勉強させていただいてる藻谷さんと学生さんたちがお話をされておりました。この番組を見ても,交流人口っていうとらえ方がどうも域内の交流人口を争点とされて議論されてるように思います。我々が目指す西口再開発は,県都福井市の玄関であります。これは県内,県外はもとより国外も含めた我々この福井県全体への玄関であると。ここにいかに交流人口を,交通の結節も含めて整備するかということが,テーマであったと私は認識してるわけでございますが,そういった域外の交流人口を増加するための戦略が必要と思われます。しかしながら,どうしてもその戦略に信憑性がないのが,みんな知恵を絞っているのはわかるんですが,どのようにお考えか一つ教えていただきたいと思います。 次に,こういった特徴を出すための活動でございます福井城の復元をすすめる会の活動も足かけ4年を経過し,会員も個人,団体,法人含め1,000件にも達しようとしております。私たち市議もほとんどが会員であります。また来年は福井城築城400年に当たることもあり,会員の中から復元へ向けた運動の強化の声も多く聞かれております。 その声を受け,9月11日第4回総会において福井城復元に資する寄附金の奉加帳なるものを作成することも決議され,福井市にこの受け入れを要望しておられるやに聞いておりますが,市長はまちづくりの基本コンセプトに歴史の見えるまちづくりを備えておられますが,市当局,市長,どのように対応していくのかお答えをいただきたいと思います。 また私は,このような運動が展開されている中,そう遠くない将来の県庁舎の移転先及び市庁舎の移転も含め検討していくべきではないかと考えますが,いかがでしょうか。12年間,歴史の見えるまちづくりを推進してきた市長の考え方を伺いたいと思います。 次に幸橋の整備計画についてお尋ねをします。 幸橋の整備事業は,平成13年9月着工以来,既に5年目に入っております。既に当初の計画よりは,昨年の福井豪雨の影響もあり,2年の工期の遅延が確実になっております。この橋は,福井市の玄関である福井駅及び中心部へ入るシティーゲートとしても象徴的な橋であると思います。この事業の目的は,従来の幸橋では大雨のときに必要な川の横断面の橋げたが入っていたり,橋脚の数が多いため,台風や梅雨時に洪水の流れを邪魔している。自動車の交通の発展により交通渋滞が生じている。長い年月がたち,老朽化が進んでいる。以上の理由でかけかえの必要があるとのことであります。 今回の事業では,洪水からみんなの命と財産を守る。前後の道路と同じ幅員にし,今後も福井市市街地の大動脈の一部として役割を果たす。今の基準に合った災害に強い橋にする。お年寄りや障害のある方々の社会進出にこたえ,広い歩道を備えたバリアフリーの橋にする。町並みの景観に溶け込んだ美しい橋にする。これらを目的として橋のかけかえを行っております。 この工事には,さまざまな問題がありました。福鉄の電車の路面部分があること。橋部の流量断面確保のため橋上の高さを80㎝以上上げなければならなかったこと。取りつけ道路の部分の,いわゆる電車が通るために勾配を緩和するため,その周辺の建物のかさ上げ工事,補償交渉等々大変御苦労なさったことを聞いております。 しかしながら,この長引く工事のためフェニックス通りの通行量は激減してしまいました。平成4年,設計開始から数えると17年間もかかる工事期間であります。余りにも長過ぎる。これは江戸時代でも17年かかっていないわけで,このことが豊や毛矢地区も含めた福井市中心部の空洞化に拍車をかけたとも言えます。県の事業でありますが,中心街の活性化を重要施策としている福井市は,工事の敏速化に対し強く要請するべきだったと思いますが,いかがでしょうか。 今また橋上広場の変更等予算の縮減のため設計変更がなされています。市としての対応をお尋ねします。 そして,その上に,昨年の豪雨災害の足羽川河川激甚災害対策特別緊急事業も行っております。この事業において,福井の景観の宝とも言うべき足羽川の堤が存続の危機に瀕しております。右岸,左岸とも何とか知恵と技術を駆使して現状以上の景観形成をお願いしたいと思います。市の考え方をお示しください。 それから,福井市中心市街地活性化基本計画では6つのエリアに分け,新たな発見,広域交流の舞台,何かある時間遊びの舞台,大切な人をもてなすゆとりの舞台など,エリアごとに将来像が示され,全体コンセプトが形成されております。福井駅周辺の新たな発見,広域交流の舞台及びだるまや西武や北の庄周辺の何かある,時間遊びの舞台,この2つのエリアの整備は今進んできております。 ほかのエリアにおいては,今後どのような事業を考えておりますか。特に,足羽川の桜の堤の付近の大切な人をもてなすゆとりの舞台,この位置に付されているのが中央3丁目地区でございます。この地区は,平成21年度に完成する幸橋のかけかえ事業と密接な関係があり,早急な対応が求められております。市当局の見解をお聞きいたしたいと思います。 また市長は,市民協働のまちづくりを標榜されております。今後,住民主導による地区計画の策定や景観法施行による景観地区への認定を求める声が大きくなってきております。まちづくりや景観づくりに市民が積極的にかかわっている地域については,道路の景観整備や電線類の地中化等々,ハード事業においてもプライオリティーを高め,予算づけをしていくべきであると思います。市長の見解をお聞きいたしたいと思います。 最後に,佐佳枝ポンプ場及び(仮称)福井市ライフライン・センター設置案についてお尋ねします。 ここは堀川議員とも重なっておりますが,昨日は見谷議員からも質問がございました。佐佳枝ポンプ場の老朽化に伴い,中心市街地の排水を行う重要な施設でありますが,この件は私も何回もこの一般質問でも,また予算特別委員会でも質問させていただいております。何としても地元の方々に対する説明がどうも不足して十分に理解されているとは思えない現状にあります。今後の説明会及び理解を深めていただくための施策はどのように準備されていますか。 今後もということはいろいろあると思います。今までのやり方ではどうしても答えてないというふうに地域は思っているようでございます。誠実で,そして真摯な数字を示した回答が必要であると思います。今後の対応策についてお答えください。 以上,質問させていただきました。御清聴ありがとうございました。 ○副議長(早川朱美君) 市長。 (市長 酒井哲夫君 登壇) ◎市長(酒井哲夫君) 大森議員には幾つかの質問をされたわけでございますが,私の方からは酒井市政12年間のラストスパートの今,次の首長に対して一番望む政策課題は何か,そして福井駅西口中央地区再開発事業について,そして福井城の復元をすすめる会の活動に対する市の考え方についてお答えをいたしたいと存じます。 私は,就任以来市民参加,運動会型のまちづくり,すなわち一人一役を担った市民と行政が連携協働し,責任をともにするまちづくりを目指してまいりました。御案内のように,バブル崩壊後,現在なおも経済の右肩上がりの成長は考えられず,税収が伸び悩む中にあっては行政がすべてを担っていくことには限界がございます。限られた財源も有効に活用するためには,市民の皆様に市の政策や実情を御理解をいただいた上で,市政の一翼を担っていただくことが重要でございまして,今後その重要性はさらに大きくなっていくものと,このように考えております。 またうらがまちづくり事業から夢・創造事業に至る一連の事業を通じて自主,自立,自己責任の原則のもとで地域づくりに携わっていただいたこの経験は,今後の地方分権社会において大きな財産となったのではないか,このように存じているわけであります。 こうした経験を生かしながら,市民参画を基調として一人一人の市民が市民憲章の前文にもございますけれども,誇りと責任を持てる福井市を育てていただくことが私の願いであります。 また行政にはさまざまな課題が常に存在をいたしておりまして,社会経済情勢の変化などにより次々と新たな課題が生まれ,また変化していくものであります。少子・高齢化,国際化とか情報化とか,あるいは教育,福祉,環境,あるいは防災,これは全国統一的な課題でございますが,私はここ数年というよりも就任以来のことでありますけれども,中心市街地の再構築を重点課題として位置づけて,県都の顔づくりに取り組んでまいりました。 ことしの新福井駅舎の完成や北陸新幹線の福井駅部における工事着工は,一つの大きな弾みでございます。今後,大きな事業がまだ残されておりますが,引き続き県都福井市の顔づくりに取り組んでいく必要があると,このように考えております。これは北九州市における全国54都市の住みよさ,この調査,かなりの項目があるわけでございますが,福井市は先ほども企画政策部長が答弁いたしましたように,いわゆる他の要素ではトップクラスの点数ですが,一番の54番目のワーストワンというのが福井のいわゆる都市のイメージと申しますか,いわゆる商業業務関係の施設,駅周辺をぐるっと回って評価をしたんだろうと思うんですが,そういった点ではワーストワンというような,まだそんな位置づけをなされているわけでございまして,長年の時間がかかるわけでございまして,そういった点で今後も引き続き県都福井の顔づくりというものは,これは市民,県民の大きな注目とされているところでございますので,さらに努力を続けていただきたいと,このように存じております。 次に福井駅西口中央地区の再開発事業についてお答えをいたします。 今回,お示しした基本方針案では,今年度は駅前広場整備を含む基本計画の策定と事業推進会社の設立を行い,平成18年度は再開発準備組合の設立と推進計画の策定を行うとともに,都市計画決定の手続を進めることといたしておりますが,進めていってほしいと,このように思っているわけであります。 このため,今後は県,経済界,地元地権者と一体となって基本方針案の内容をさらに詰め,現実性のある基本計画の策定に取り組むとともに,再開発準備組合の設立に向けた関係者の合意形成にも取り組んでまいらなければならないと,このように存じているわけでございます。 またJR及び国に対しましては,これまでも駅西口開発について説明等を行ってまいりました。この理解を求めてきたところでございますが,今後とも基本計画策定作業にあわせまして,JRの再開発事業への参画要請と国への再生支援の要望を精力的に行ってまいらなければならないと,このように存じております。 次に,(仮称)福井駅西口開発株式会社の性格と内容でございますが,再開発の設立に不可欠な旧生活創庫の取得や民間施設の誘致等を目的とする会社でございまして,再開発事業の推進役としての役割を担っていただけるものと大きな期待をいたしているわけでございます。 また県外及び国外も含めた交流人口を増加させることは,これからの福井の発展を図る上で重要なテーマであると考えておりまして,今回の開発基本方針案ではホテル,コンベンション機能の導入や県都の顔にふさわしいシンボル性のある景観の創出を図ることによりまして,福井のイメージアップと交流人口の拡大につなげてまいる必要があると,このように考えております。 次に福井城の復元をすすめる会の活動に対する市の考えについてでございますが,本市といたしましては市民の郷土に対する誇りと愛情の高揚を図るために,歴史の見えるまちづくり事業を進めております。福井城址の歴史的価値は十分認識をいたしておりますし,この意味から福井城の復元をすすめる会の復元に対する御熱意に対しましては,深い敬意を表するものでございます。 しかしながら,内堀,石垣の所有者は福井県でございまして,福井城址の活用を市が明確に示されない現状においては,市が寄附金を受け入れることはちょっと困難ではないか,このように存じているわけであります。今後,県の方針が明確にされるよう,積極的に働きかけてまいりたいと存じます。 また福井城復元についてはことしも県に対する重要要望書の重要事項として検討を進められるよう,特段の配慮を要望したところでございます。 なお,県におきましては今年度から天守台や石垣のライトアップ,ベンチ,散策路の整備など,福井城址の活用を図る動きがございまして,これらを通して市民の復元についての気運がさらに盛り上がることを期待いたしております。 それから,県庁舎,市庁舎についてどうなのかというお問いでございますが,実は平成7年福井市は夢づくり元年ということで,厳しい社会情勢でありますが,このときこそ夢を一つつくって頑張ろうではないかということを申し上げたわけであります。隗より始めよということで,市職員を対象に,しかも若手職員に対しまして3つのプロジェクトチームをつくって,自主的にいろいろと研究,そして構想を練って私に報告を求めたわけであります。 それは,福井市の21世紀のグランドデザイン,それから福井市のイメージアップ戦略,それから三つ目には歴史の道構想と。応募した職員は72名ございまして,それぞれの3つのプロジェクトチームに入ったわけであります。平均年齢が32歳でございますので,非常に若い職員でありました。 その中におきまして,福井市の21世紀のグランドデザインと,それからもう一つのチームであります歴史の道構想のチーム,この2つのチームから上がってきた報告書は,もう絵には県庁もありませんし,市役所もございません。いわゆる福井市の都心部におけるすばらしい構想を描いたものを私は報告を受けたわけであります。県庁のこと,市役所のこと,これは非常にこれから関心事になろうと思うんでございますが,彼ら若手がつくり上げたその構想というものは,将来また生きていくのじゃないか,また生かしていかなければならんじゃないか,このように実は私は今考えているところであります。 以下につきましては部長等から答弁をいたします。 ○副議長(早川朱美君) 企画政策部長。 (企画政策部長 矢野憲一君 登壇) ◎企画政策部長(矢野憲一君) 私の方からは,足羽川桜堤並びに中央3丁目のまちづくりについてお答えをいたします。 足羽川の桜の堤につきましては,昨日皆川議員の御質問にお答えしたとおりでございますが,総延長2.2㎞に及ぶ雄大な桜のトンネルは市民の宝であり,景観形成上も貴重な財産でありますので,河川改修を行う県に対しましては,桜並木の現状を維持したまま堤防強化を行う工事手法の検討とあわせて上流におけるダムの建設を強く要望してまいりますので,よろしくお願いします。 次に中央3丁目のまちづくりについてでございますが,現在中央3丁目の通称浜町通りの地区では,昨年から住民主体による浜町通りかいわいのまちづくり実行委員会を立ち上げております。 またこの委員会では,安全なまちづくりやおもてなしの空間づくりについて具体的な地区計画の策定,景観形成地区への指定を目指し,熱心に活動を行っております。 周知のとおり,この地区は横井小楠やグリフィスゆかりの地であり,歴史的にも,また足羽山,足羽川を標榜する繊維王国福井の奥座敷として繁栄した地区でもございます。本市としましても,大切な人をもてなすゆとりの舞台として位置づけている地区でもありまして,これらの住民主導によるまちづくりに大きな期待と関心を寄せているところでございます。 しかし,幸橋のかけかえ,足羽川右岸特殊堤改修及び桜の保全等,県の激甚災害対策特別緊急事業との整合性を図るなど,この地区のまちづくりは解決しなければならない多くの課題がございます。今後も拠点の整備は必要と考えているところでありまして,歴史性を生かした景観整備など,地区の皆さんの地区計画等を介して行政としてすべきことを市民の方々と協議しながらまちづくりを進めてまいりたいと考えておりますので,議員各位の御協力と御理解をお願いいたします。 ○副議長(早川朱美君) 都市政策部長。 (都市政策部長 谷根英一君 登壇) ◎都市政策部長(谷根英一君) 幸橋かけかえ事業と足羽川河川激甚災害対策特別緊急事業と景観形成活動の整合性についてに関する御質問のうち,幸橋かけかえ事業の早期完成に向けた県への要望及び橋上広場の変更に対する市の取り組みについてお答えいたします。 県施行の幸橋整備事業につきましては,当初の完了予定が平成18年度末でございましたが,福井豪雨の影響により1年3カ月おくれまして,橋梁本体の完成が平成20年6月になると聞いております。市といたしましても,事業が長期化することによる交通混雑や中心市街地の住民の皆様に与える影響をかんがみ,一日も早い完成を目指し,昨年12月と本年7月に県に対し書面で工期短縮を要望してきたところでございます。今後も,あらゆる機会をとらえて強く要望してまいりたいと考えておりますので,御理解のほどをよろしくお願いいたします。 次に幸橋の橋上広場の見直しについてでございますが,本年3月に県において幸橋景観整備検討委員会を設置し,平成6年度に作成した景観整備計画の見直しを行っており,最終案の決定は本年度末になると聞いております。 なお,検討会の主催は県でございますが,市といたしましては景観検討のためのワーキングに参加し,幸橋が本市における重要な景観地区に当たることから,景観に対する十分な配慮をするよう要望しているところでございます。よろしく御理解のほどをお願いいたします。 以上でございます。 ○副議長(早川朱美君) 財政部長。 (財政部長 吹矢清和君 登壇) ◎財政部長(吹矢清和君) 佐佳枝ポンプ場及び(仮称)福井市ライフライン・センター設置案についてお答えを申し上げます。 本年7月,この事業に係る基本構想の案を作成しました。そして,8月と9月におきまして,関係する地元自治会の皆様に4回にわたり説明会を開催したところであります。 その際に起きまして,反対との御意見を述べられた方もおられました。しかしながら,佐佳枝ポンプ場の移転新築は,市街地中心部160haにおける浸水対策上必要不可欠であり,緊急を要する事業でございます。また企業局と下水道部に係る庁舎機能の整備につきましても,ライフラインの危機管理体制の強化を図る上で極めて重要であります。このため,(仮称)福井市ライフライン・センターの建設構想につきましては,今後におきましても着実に実現に向けた努力を続けてまいりたいと考えております。 そうした中で,反対のお立場である方々も含めました関係自治会の皆様方に対しましては,御理解を得られますようこの事業の必要性や意義,音,振動,においに係る最新機器,設備等による何重もの対策,地区でのまちづくりの考え方などなど,誠心誠意粘り強く御説明を重ねる所存であります。 ◆3番(大森哲男君) 幾つかの再質問,そしてお願いをさせていただきます。 市長は,12年間いろいろ大変な中頑張られたわけでございますが,一番の課題を福井市のやっぱりイメージアップということに主眼を置いて行いたいということだと私は聞かせていただきました。そのイメージアップっていうものは,ある意味では人がいわゆる北九州のああいう紙上に出てしまったということも含めて大変福井のイメージを強くやる私は桜並木であり,それから景観形成のためっていうのは福井の歴史,そしてそれに伴う景観形成がこの土地のイメージをつくっていく,その大事な視点だと思うわけで,市当局の今,県もそういう意味では協力の体制ができてきつつある問題だと思うんです,復元ということが具体化として。そのことに使わなくても,そういうふうに寄附したいといった人たちがもうちょっとストライクゾーンを広くして,やぐらだけではないのかしれませんけれども,景観形成みたいな形に伝える,いわゆる寄附として扱われる免税措置のあるそういった措置をお願いできないのかなという意味でも,市で受け皿がつくれないのかという質問をさせていただきたいと思います。 それと,私は幸橋の件もございますけども,行政が行ういわゆる中心市街地を含めた大事な大きな工事が大変な期間を要する。特に,橋の場合はいろんな私も事情はわかります。いわゆる期間限定で降水期には工事をとめなきゃいけないとか,いろんな理由あるわけですけども,余りにも時間がかかる。時間がかかっているうちにこのフェニックス通りは交通渋滞のない,ほとんど通りのない道になってしまった。これがいわゆるもう必要なくなるわけです。8年間もかかってから,いわゆる工事着工以来21年,いわゆる歩道橋も含めて完成をしますと8年間です。生まれた子どもが小学校3年生になってます。思い出も何も,渡ったことのない橋になってしまう。8年間の記憶の途絶えがある意味ではここでは起きてしまった。ほかでも,今5年間の泉橋のかけかえ,それからいろいろな工事が,これからも時間がかかる工事があると思いますけれども,何としてでも短い工事期間で予算を集中しやっていくことがこれから重要になると思いますが,どうお考えなのか。 それから最後に,これは要望にとどめますが,(仮称)福井市ライフライン・センターの問題です。 先ほどは,堀川議員の方からも質問が出ておりましたし,御回答いただきました。今おっしゃるように,市が進めておられることが見谷議員さんの意見もございましたけれども,(仮称)福井市ライフライン・センターを併設するならば,いろんな前提条件があろうかと思います。あそこは容積率も400,周辺市町村ですか,周辺市街地400%あると思うんです。そういう位置づけになっております。そうなれば,当然4階建ての建物が建って,5階建ての建物も建つ中で,幅員の確保も当然必要になってくると思うわけで,そうなりますと今の道路幅であることが正しいのか,そして今毛矢に抜ける道も拡幅も必要になるのではないか。客観状況も含めてここは十分に御検討いただいて,質問がほかからも出ていますので,要望にとどめますが,270世帯ですよ,ここの中央2丁目の地域は。270世帯全部回るつもりで,それぐらいの熱意を持ってお話をしていただきたいと思います。 以上,質問と要望をさせていただきました。 ◎副市長(奈良一機君) 再質問のうち福井城の復元をすすめる会に対する考え方でございますけれども,歴史の見えるまちづくりをやっている福井市としては,大変魅力のあることだということは市長が申し上げたとおりですが,じゃあその受け皿をどうするんだというふうなお話なので,まずは城址を取得あるいは石垣を取得している県の対応,県がそれを認めるかどうかということがまず第1点としてあるわけでして,県が復元をよろしいということになれば,福井市としてもそれじゃあその受け皿をどうしていくかということは考えていかなければならないと思いますが,問題は税法上の控除を受ける団体ということに恐らくなるわけでして,その場合県なり市なりという公共団体は対象になります。ただ,もう一つは財務省が認可をいたします団体ということになるわけでして,その2つの両面から考えていかなければならないと思いますが,いわゆる県がやるかどうかというふうなことも県と話ししなければならないと思っています。 といいますのは,福井藩,越前藩は福井市だけではないわけでして,初めのうちはほとんど嶺北一円にかかるような藩でございましたから,その辺の問題をどうするのかということがありますし,ただ所在地は福井市にありますから,それは主体的に福井市だというふうな県の見解が出るかどうかわかりませんが,その場合は福井市としてどうするのかということになりますと,先ほど言いましたような受け皿として市がやっていくという方法もありますし,その場合は一つの福井市としての福井城復元に向ける寄附みたいなものを設置をして条例化していけば,これは完全になりますけど,これはもう議会の御同意が要る問題でございまして,その辺の問題ありますし,もう一つは歴史の見えるまちづくり協会がございますので,ここが一つの受け皿となれるような団体に財務省の認可が取りつけられないか,その2通りがあるかと思いますので,そういったことを十分検討,研究しながら進めたいと思いますが,県のいわゆる所有者としての意向が第1番にあることだけは一つ御認識をいただきたいと思います。 ◎都市政策部長(谷根英一君) 御質問の行政が行う事業が時間がかかり過ぎるということでございます。 県施行の事業もたくさんございます。私ども,答弁で申し上げましたように,機会あるごとに強く県に対して要望していきたいと思いますので,御理解をお願いいたします。 ◆3番(大森哲男君) 私がお話ししたかったのは,いわゆるそういう折衝に入っていただきたいと,そういう要望があるということの中で,例えば要望があるのが巽やぐらだけの問題ではなく,もうちょっと歴史経過を含めたものの,私の意見ですけれども,そういう形のものであれば随分福井市の財源も厳しい中,県も理解していただければ非常に助かるものでもあるなあというふうに思いますし,これは会側の意向も復元する会ですから,それはあると思うのですけれども。 それと,そういう県との折衝に入っていただけないかなあといった中で,また御回答をいただきたいと思います。 それと,要望はわかるのですけれども,いわゆる工事期間ということですけれども,例えば今いろいろな工事があります。これから足羽山の問題もいろいろ福井市は抱えるわけですけれども,時間が長引けば長引くほど片一方で侵食していく問題,そういう意味ではいわゆる敏速な工事,だれが見ても,ピラミッドをつくってたって何百年とかかって,自分の生きている間にわからないようなものは想像がつかないわけで,現代社会の中で活性化という中で活動していくわけで,一つこの要望してというか,要望だけしていたのではいわゆるそこに地がかりの人間がいるわけです。生活してる中で工事が目の前で5年間あったり,8年間あったら,それは皆さん個々になったらみんな嫌がってしまうのです。ライフライン・センターの問題もそういう中にありますので,ぜひぜひ工事期間の縮減というか,技術の粋を集めて短くするということが,そういう合意形成にもなると思いますので,ぜひぜひお願いをしたいと思います。 これで私の要望と質問を終わります。ありがとうございました。 ○副議長(早川朱美君) 次に,9番 野嶋祐記さん。 (9番 野嶋祐記君 登壇) ◆9番(野嶋祐記君) 志成会の野嶋でございます。 通告に従いまして,一般質問をさせていただきたいと思います。 一部昨日,また本日の質問と重複しているところがございますけれども,私なりにまた質問をさせていただきたいと思いますので,また理事者の方,誠意ある御答弁をひとつよろしくお願いを申し上げます。 まず北陸新幹線についてお伺いをいたします。 北陸新幹線は国家プロジェクトであり,整備新幹線の中でも最も収支採算性が高く,さらには東海道新幹線の代替補完ルートとして重要な役割を担っており,最優先に整備が図られるべき路線であります。 福井駅部においては,平成16年12月の政府・与党申し合わせで平成17年4月に認可,着工が決定され,平成18年度には本格的に工事に入るということでございます。 また最近では,南越-敦賀間の工事実施計画が認可申請される見通しとの報道や敦賀以西のルートについて4府県での検討を始める方針の決定など,着実に前進していることは非常に喜ばしいことであります。 しかしながら,福井駅の認可はあくまでも点としての認可であり,線としては白山総合車両基地以西の区間における整備方針は,依然として不透明であります。このような状況を踏まえて,3点についてお尋ねをいたします。 1点目として,スキームの見直しは随時行うとした政府・与党の申し合わせなどを考慮すれば,早期の見直しも考えられます。本市として,福井駅までの事業認可の見通しについて,どのような御所見をお持ちか,まずお伺いをしたいと思います。 2点目として,市北部で行われております区画整理事業区域内の新幹線用地についてであります。 新幹線用地は,保留地として区域内に確保されておりますが,これは保留地処分金として事業費に充当するべきものであり,区画整理事業の事業計画を見れば,鉄道建設運輸施設整備支援機構に早期に買い上げてもらう必要があるわけであります。 先日,新幹線の整備促進で市長は国土交通省へ要望されましたが,事業認可前の用地取得は困難との記事が掲載されておりました。一般の保留地もなかなか処分できない上,新幹線用地まで売却できないとなれば,区画整理事業の進捗に大きな影響を及ぼします。そこで,これらのことから今後区画整理事業区域内の新幹線用地の取り扱いをどうされるおつもりか,お尋ねをいたします。 3点目として,福井駅までのルートについてであります。 当初の計画では,3階建てで計画されておりましたが,現在案では2階建てに変更されております。当初計画と現在の2階建てとでは,同じルートでの建設はさまざまな要因から困難であると思われます。また県都福井市として本市独自案を策定されてもよいのではないでしょうか。そこで,福井駅までのルートについて本市としてどのように考えておられるのか,お尋ねをいたします。 次に首都圏を中心としたマンションやホテルの耐震強度偽造問題についてお伺いをいたします。 この問題は,昨日皆川議員さんの方からも御質問ございました。また新聞報道等でもいろいろと福井市の方からも報道されておりますが,私の方からもまた質問をお願いさせていただきたいと思います。 先月の中旬,千葉県の一級建築士がビルの耐震強度を偽った問題では,深刻さを増す一方であります。11月末現在,国や自治体,指定確認検査機関による調査の結果,耐震強度不足が判明した建築物は,9都県43カ所にも及んでおります。その内訳は,マンション等が21,ホテル22であり,そのほとんどが民間の指定確認検査機関が審査を担当していたとのことでありました。しかし,注目すべきは県や市などの自治体が審査を担当した建築物も数件確認されたということではないでしょうか。いわゆる役所のお墨つきという神話が崩壊したということではないかと思うのであります。 数年前,マンションを購入した友人から電話があり,心配であるということでもありました。 そこで,2点についてお尋ねをいたします。 1点目として,本市での建築確認事務の現状をお伺いいたします。 特に,ここ数年間での構造計算書を必要とする建築物の申請は,何件ありましたでしょうか。またそれらの審査体制はどのようになっておりますか。あわせてお尋ねをいたします。 2点目として,本市においても過去に申請があった構造計算書を再検査しているとのことでありますが,その結果はいかがでしたでしょうか。また本市においてもマンション等を購入された市民や入居されておられる方々の中には不安を持っておられる方も多くおられると思います。今後,何かの対策等を考えられているのであればお聞かせをください。 次にJRの連続立体交差事業完成と新福井駅開業についてお伺いをいたします。 ことしの3月に,JRの連続立体交差事業完成と新福井駅開業の華々しいオープニングイベントは,まだ記憶に新しいところではありますが,早いもので8カ月余りが経過しようとしております。当初は,高架下の商業施設も予想をはるかに上回る賑わいを呈しておりましたが,現在は以前ほどの賑わいはないものの,ある程度地元にも定着したように見受けられます。また駅周辺での歩行者交通量も増加したとのことであります。ただ,残念であるのが,駅周辺では夜8時ごろには一部の飲食店以外はほとんどの店はシャッターがおりてしまっているということであります。北通りなどは,特に新しいアーケードの照明だけが目につくのは私だけでしょうか。 それから,JRが高架化されたことにより,中心部の東西交通が格段に改善をされました。このようなことを受け,次の2点についてお尋ねをいたします。 1点目として,JRの連続立体交差事業完成と新福井駅開業の効果を駅前周辺の人の流れや中心部での交通の流れの観点からどのように分析されておられますか。またそれらについては当初の予測とどの程度の差がありましたでしょうか。あわせてお尋ねをいたします。 2点目としては,福井駅西口中央地区再開発事業についてであります。 このことにつきましても,多くの議員から御質問がございましたけれども,私の方からもあえてさせていただきたいと思っております。 これについては,先月15日の福井駅周辺整備推進県市連絡会以降,県,市,地元でそれぞれが微妙なずれがあるというように感じております。県は,都市計画の変更には地元の完全合意が必要であるとしており,地元の完全合意を取りつけるためには土地価格などの条件面での合意や再開発事業の詳細についての提示,そして何よりもJRの協力が不可欠であります。 また本市としては,平成19年度には駅前広場の工事に着手したいとの工程を考えれば,来年度に都市計画の変更が必要であります。またこの再開発事業は,駅前広場の面積はもちろんのこと,レイアウトにも大きく影響するなど,国との協議も必要であると考えます。また県議会でも先日議論されておりました。このようなことから,本市が示している計画について,日程的にかなり無理があるように最近特に感じております。いかがお考えでしょうか。 また再開発事業の推進会社の設立について,本市では1,000万円を出資する計画でありますが,それらのことにより現段階で本市が再開発ビルの保留床の取得などについてはどのようにお考えをお持ちか,あわせてお尋ねをしたいと思います。 以上をもちまして私の一般質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。 (市長 酒井哲夫君 登壇) ◎市長(酒井哲夫君) 野嶋議員の御質問のうち,私からは北陸新幹線についてお答えをいたします。 初めに,福井駅までの事業認可の見通しについてでございますが,整備スキームにつきましては,昨年12月の政府・与党申し合わせにおきまして,必要に応じ随時行うこととされております。関係国会議員からは早期に見直しを行うとの発言もいただいております。 今後,来るべきスキームの見直しに向け,平成26年度末とされる金沢開業と同時期の福井開業,そして白山総合車両基地から敦賀までの工事実施計画の一括認可と早期整備が図られるよう,県,沿線市町,関係団体と密接な連携を取りながら,引き続き国,政府・与党,関係機関等へ粘り強い要請活動を実施していきたい,またしていかなければならないと考えております。議員各位におかれましては,これまでにも増して御支援,御協力を賜りたいと存じます。 次に区画整理事業における新幹線用地の保留地処分についてでございますが,このことにつきましてはかねてより国,県に対して新たな用地先行取得制度の創設を含め,保留地の先行取得を要望してきたところでございます。私ども,国への要望につきまして,先般の新聞もちょっと報道があったわけでありますが,そのコメントは担当課長が述べたものを記事にされているというふうに思っているわけでございますが,なかなか先行制度の法を国がつくるということはなかなか困難性があるのでというような実務家としての答弁であったわけであります。先ほどもおっしゃいましたように,いわゆる見直しを早めるというようなことになれば,それをチャンスにやはり工事認可をしてもらうということが,これがいわゆる運輸機構に早く買い上げてもらうということに連動いたしますので,そういった点で今後見直しをするときに,なるべく早く見直ししてもらって,そして今新幹線の用地,保留地の処分について,その線の認可ということになれば,これはもう最高のものでございますので,福井市としてはそれはもう長年の課題でありますから,今後こういった観点で取り組む必要があると,このように実は思っているところでございます。 特に,県に対しましては区画整理事業の進捗に支障を来さないように,先行取得についての要望をいたしておりまして,先般11月新たに設置されました県及び沿線関係市町による北陸新幹線県内整備促進会議におきましても,保留地の先行取得について要望を行ったところでございます。今後も,県との連携を密にしながら引き続き保留地処分の方法について検討してまいる所存でございます。 最後に,新幹線の福井駅までのルートについてでございますが,福井駅部がいわゆる2階建て構造に変更となったことにより,新幹線がえちぜん鉄道の高架を避ける必要が生じ,公表されておりますルート,いわゆる線形の変更が予想されます。対象区間といたしましては,議員御指摘のとおり福井駅付近から国道416号間になると考えられますが,具体的なルートにつきましては現時点では不明でございます。工事実施計画が認可された段階で,詳細が明らかにされるものと存じますので,御理解を賜りますようにお願いをいたします。 以下につきましては部長等から答弁をいたします。 (都市政策部長 谷根英一君 登壇) ◎都市政策部長(谷根英一君) 野嶋議員御質問の首都圏を中心としたマンションやホテルの耐震強度偽造問題について及び連続立体交差事業,JRでございますが,完成と新福井駅開業についてのうち1点目の効果と現状についてお答えいたします。 初めに,首都圏を中心としたマンションやホテルの耐震強度偽造問題についてお答えいたします。 まず構造計算書を必要とされる確認申請件数でございますが,平成12年4月から平成17年10月までに1,619件ございました。また建築指導課における建築確認審査体制でございますが,建築主事2名,課員7名にて審査を行っており,その審査はまず担当者が審査をし,その後建築主事2名それぞれが審査するという三重の審査手順になっております。 次に構造計算書の再検査についてでございますが,昨日皆川議員さんにお答えいたしましたとおり,先般国土交通省より県を通じて構造計算書の審査に係る建築確認事務を総点検するようにとの依頼があり,大臣認定構造計算プログラムを用いた構造計算の審査方法について緊急点検を行い,その結果,福井市では審査方法及び審査体制に不備はございませんでした。しかし,念のために過去5年間の大臣認定構造計算プログラムを用いた1,157件の構造計算書について,大臣認定書の確認,構造図との照合など点検を行い,間違いないことを確認しております。 またマンション等を購入された市民や入居されておられる方々からの問い合わせにつきましては,本市に建設されているマンション等につきましては,今回の事件に関与した設計事務所,建設会社及び販売会社等はないとお答えしており,今後の対応といたしましては建築確認審査業務に不備が生じることがないよう,国土交通省及び各行政庁の情報などを参考にし,厳正なる審査に努める所存でございますので,御理解賜りたくお願い申し上げます。 最後に,JR連続立体交差事業完成と新福井駅開業の効果と現状についてお答えいたします。 議員御質問の駅前周辺の人の流れでございますが,新福井駅開業前後の推移を把握するため,歩行者通行量の調査を中心部の17地点において行いました。新しいJR福井駅の開業直後のピーク時,5月5日でございますが,1日当たり約8万2,000人の歩行者がありましたが,10月には約5万5,000人の歩行者となり,開業当初とは減っておりますが,昨年10月には4万6,000人であったことから,昨年と比べて約2割増となっており,JR福井駅の開業における効果はあらわれていると思われます。 次に中心部での交通の流れでございますが,JRの踏切がなくなったことにより,高架前と比べて高架切りかえ後におきましては踏切の遮断時間が3割から5割軽減されております。また横断する主要道路4路線におきましては,朝夕のラッシュ時の通過時間が最大4割から1割短縮されており,交通の円滑化に一定の効果があらわれております。 次に御質問の当初予測との比較でございますが,JRとえちぜん鉄道高架後の交通量の予測を行っておりますが,現在福井駅から北側につきましては,えちぜん鉄道が走行しており,今後えちぜん鉄道の高架化が完成し,新たな交差道路が整備された時点で当初予測との比較をするのが適当と考えておりますので,御理解を賜りたいと存じます。 以上でございます。 (企画政策部長 矢野憲一君 登壇) ◎企画政策部長(矢野憲一君) 福井駅西口中央地区再開発事業の今後に関する御質問にお答えをいたします。 まず県,市,地元との間での微妙な考え方のずれや駅前広場整備の工程などを考えると,市の方針は日程的にかなり無理があるのではないかとお尋ねでございますが,市といたしましては市長,副市長が申し上げておりますように,市の基本方針に沿った整備が最善と考えており,全力を挙げて取り組んでいく所存でございます。そのため,早急に県の理解を得るとともに,今年度中に地権者など関係者の合意を得て再開発基本計画を策定し,西口駅前広場の整備につきましても,県とともに関係機関,専門家,さらには市民の意見も伺いながら見直し計画を策定していきたいと考えておりますので,御理解のほどお願いします。 また市は再開発推進会社の設立に際し出資することといたしておりますが,あくまでも会社の目的は再開発の成立に不可欠な旧生活創庫の取得,また民間施設の誘致等でありますので,御理解のほどお願いいたします。 以上です。 ◆9番(野嶋祐記君) 議席にて再質問をさせていただきたいと思います。 まず北陸新幹線についての中で,区画整理事業区域内の用地の取り扱いということで,市長の方から御答弁をいただいたわけでございますけれども,県や国にもというようなお話がございましたが,この区画整理事業という性格は,当然期限つきのものでございまして,その資金をもって,処分をした資金をもってその事業に充てるという性格でありますので,本当にもう今なかなか待ったなしの状況かと思います。そういう中で,陳情といいますか,要望してというものだけでは非常に何か私としては納得がいかない部分もあるわけでございまして,非常にそういう今の形の中で県にもっと救済を求める,あるいは市としての中で何か手だてを考えるということを,今まさに必要ではないかというふうに思っておりますので,そういうことについてそういうお考えがあるのかないのか,またお聞かせをいただきたいというふうに思います。 それから,連続立体交差事業と,また新福井駅の開業についてということでの効果と現状という中でのある程度効果があったのではないか,歩行者については2割ほど現在10月でもふえているというような御答弁でございましたけれども,本当に今人は何とかふえているように私も見受けられますが,この駅前周辺まだまだ工事箇所がたくさんありますし,何といっても西口の再開発の問題につきましても,非常に人の流れに関しまして大きなウエートを占める部分であります。そういうことで,本当に全体としてこの西口の開発,非常に厳しい中でのスケジュールということを再々御答弁をいただいておりますけれども,私としては本当に大丈夫なのかなというのが非常に大きな問題でありますし,1年間の中ですべての事務作業を進めていく,そしてまたJRの合意も含めて今年度内に取りつけていくということについて非常に心配というか,何となくすっきりおなかに落ちない,腹に落ちない気持ちであります。そこら辺含めてもう一度お聞かせをいただければというふうに思っております。お願いいたします。 ◎都市政策部長(谷根英一君) 新幹線における保留地処分の区画整理事業の事業費ということでございまして,市の考えはどうかということでございます。 先ほど,市長が御答弁いたしましたように,この事業につきましては平成21年の完成を目指しております。事業認可をいただければ,それはベストではございますが,いずれにしましても当面は新幹線用地として駅寄りの建築等が進んだらということを当面の目標にしまして,全力で進みたいということでございます。 それについての市の考えがあるかということでございますが,その当時といいますか,その時期になったら再度また再考させていただきたいというふうに思っております。現在のところは新幹線の認可をぜひとも早くお願いしたいということで進めております。 ◎企画政策部長(矢野憲一君) 先ほど来,極めて短時間しかないと,非常に困難でないかというお尋ねですが,県の方もきょう常任委員会をやっておりまして,同じような質問がきょうも出ているようでございます。我々としましては,この議会でもって県の方も何らかの答えが出てくるものと期待をいたしております。何といたしましても,全力を挙げて年度内の方向づけを出していきたいと,かように考えている次第でございます。 ○副議長(早川朱美君) ここで暫時休憩します。 午後2時50分から再開します。             午後2時32分 休憩──────────────────────             午後2時54分 再開 ○議長(木村市助君) 休憩前に引き続き会議を再開します。 一般質問を続けます。 12番 浜田篤君。 (12番 浜田篤君 登壇) ◆12番(浜田篤君) 政友会の浜田篤です。 通告に従いましてお尋ねをしてまいります。市長を初めとする理事者各位には,わかりやすい誠意ある答弁をお願いしまして,まず市場問題についてお尋ねいたします。 私は今日まで,水産卸業者が2社体制から1社体制になる際に,理事者が市民や水産仲卸協同組合などに対してどのような説明を行ってきたか,また説明どおりの内容が実行されたのかについて質問してきました。 さらに百条委員会において市場問題として指摘されたこと,並びに理事者が答えてきたことに対してお尋ねをしてまいりました。 ところが,さきの一般質問において市長は,卸売会社の自主廃業と卸業者の1社体制移行は別々の問題であると。また開設者は民間企業の業績や財務内容など個人情報にかかわる内容は開示できない。さらにうわさや推測に対しての回答はできないと答弁しております。 そこでまず1点目として,この問題の本質の部分について,改めて質問いたします。 市場の中で競い合って営業している2つの会社があります。うち1社が経営の苦しいもう一つの会社に,おたくが営業をやめてくれれば赤字を補てんしますと申し入れ,その結果,経営の苦しい1社は渡りに船と廃業し,1社独占体制が実現いたしました。こうした行為に問題があるのかないのか,市場開設者の立場で見解をお聞かせください。 2点目です。卸売市場法の第29条に,事業報告書の写しの備えつけ及び閲覧の義務規定があります。これによりますと,卸業者の経営,経理の状況が記載された事業報告書は,第三者が閲覧できることになっております。第三者が閲覧できる情報を個人情報だから開示できないとする答弁,これこそ真実を隠ぺいし,開設者としての責任を回避しようとするものです。 市長はこれまでの議会において,市場管理者の立場として営業権の譲渡があったことを認めておられます。営業権譲渡にかかわる資金の流れをぜひともお答えください。 3点目です。これまで議会において,卸1社体制に移行する際の市場管理者のかかわり方について市長の答弁は,同意を得たから意見書が提出されたと変わってきています。市場開設者は同意書か意見書のどちらを求められたのか,お答えください。 4点目です。さきの予算特別委員会で,卸1社体制に係る生産仲卸協同組合に対する説明議事録の提出が求められましたが,農林水産部長からは,議事録がない旨の口頭での回答がございました。 これ以前にも,この問題に関する農政局の協議の議事録や公正取引委員会との協議録の提出を求めましたが,すべて存在しないとのことです。基本的にこうした重要な説明,議事録の記録がないこと自体に強い不信感を抱いておりますが,それも理事者の体質と言うならば仕方がありません。 ところで,さきの百条委員会における行動記録の例がありますように,これだけ日常業務の管理がずさんであったことにしても,市長が調査を命じれば詳細な内容が明らかになります。幸いにして,理事者幹部の中には,当時の状況をよく把握されておられるお方もいらっしゃいますので,この問題の一連の経過,各関係方面との協議,説明の内容をぜひとも調査するように市長から指示していただきたいと思います。 次に,ガス事業の民営化についてお尋ねいたします。 他の議員からも同じテーマで質問がなされておりますが,私なりの視点から質問を行いますので,誠意ある答弁をお願いいたします。 さきの衆議院選挙では,郵政民営化を掲げた小泉自民党が圧勝いたしました。このことは,民間でできることは民間にという小泉首相の改革の方針が,広く国民の支持を受けたことにほかならず,政府系金融機関の統廃合などの行政の果たす役割の見直しは,加速的に進むものと思われます。 これに対して水道,ガスといった本市の公営企業はどうでしょうか。確かに水道は市民生活の重要なライフラインであり,水道事業を民営化したアメリカなどの事例を見ましても,問題があるようですが,ガス事業は市域の一部をカバーするのみであり,経営の効率化,サービス水準の向上などの民営化によるメリットを十分に見込むことができます。 ガス事業の民営化については,これまでも何人かの議員が質問し,職員の間でも検討がなされたと聞いておりますが,市長は将来的にガス事業を民営化しなければならないとの認識はいただいていると思っておりました。 ところが,今般,旧済生会病院跡地への企業庁舎移転という,世間の常識から逸脱するような話がございます。これらのことを踏まえて4点ばかり質問いたします。 まず小さな政府というこれからの行政のあり方を踏まえて,いま一度ガス事業民営化に対する市長の所見をお伺いいたします。 2点目です。現在の企業庁舎は,耐震補強を終えて間がありません。当面現在の企業庁舎で営業を続けるべきではないでしょうか。なぜ今(仮称)福井市ライフライン・センターの建設なのでしょうか。 3点目です。旧済生会病院の跡地は,中心市街地における貴重な空間であり,地元の皆さんもその活用策については,大変強い関心を寄せておられると思います。地元の方々の理解は得られたのでしょうか。 4点目です。今回の(仮称)福井市ライフライン・センターは分庁舎として建設するとお伺いしていますが,企業会計,一般会計といった見方でその整合性を説明していただきたいと思います。 以上,質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。 (農林水産部長 柿本靜一君 登壇) ◎農林水産部長(柿本靜一君) 私の方からは,今浜田議員から御質問のありました市場の件について御回答を申し上げます。 いずれにいたしましても,今まで何回となく質問がありましたので,お答えをしている重複する部分がありますが,お答えをしたいと思います。 まず最初に,2社体制から1社体制へ,そのときにある1社が,営業が赤字ならば補てんをするというそういう話があったとか云々とかというものについては,私は存じておりませんし,もちろん廃業については,これは単に1社から卸売業務の廃業届を受理をしたということでありますので,許可とかそういうものではありませんので,受理をしたということであります。 それから,自主廃業に関する卸売業者へだれが説明したかという点もございましたが,これにつきましては,余りにも急な話でございましたので,当時の2月23日に廃業の連絡がありまして,翌2月24日の日に水産物の部会のいわゆる取引委員会の各委員の方に集まっていただきまして,そこでその事実関係だけを場長より説明したものでありますので,御理解いただきたいと思います。 それから,開示の問題でありますが,これは市場法の第29条に,卸売業者は事業報告書を備えつけて,第三者からの閲覧の申し出に対して拒否することはできないこととされており,そのような書類ならば,行政の判断により開示をすることは可能ではないかという御指摘が9月の予算特別委員会等でもございました。 この条項につきましては,あくまでも出荷者保護の観点から規定をされているものでありまして,出荷者からの閲覧の申し出に対しては,正当な理由がない限り拒否してはならないということで定められているものであります。 それから,資金の流れについては,私どもとしては存じておりません。 それから,市場管理者とのかかわりの中で同意書か,あるいは意見書か,どちらか出すということにつきましては,以前にもお答え申し上げましたとおり,意見書でありました。これは,いわゆる農政局から自主廃業の市場運営方法を決めるに当たりまして,市場関係者の同意を得る,同意というのは,農政局が同意を得る中で進めるようにという指示のもとで意見書を,いわゆる協議をしていただいて意見書を提出したものであります。 それから最後に,議事録の件につきましては,さきの9月議会の予算特別委員会でも申し上げましたが,説明に行った段階の議事録についてはございません。その後,2社を1社にする問題について具体的に議論する取引委員会等の議事録は,お示ししたとおりであります。 以上であります。 (企業管理者 桑野正暁君 登壇) ◎企業管理者(桑野正暁君) ガス事業の民営化につきましてお答え申し上げます。 議員御指摘のとおり,行財政改革あるいは地方分権の進展,地方財政の悪化など,地方公共団体を取り巻く環境が大きく変化する中で,民間でできることは民間でという国の方針は強く受けとめているところでございます。 こうした中で,ガス事業の今後のあり方について,企業局全体で調査,検討を重ねております。ガス事業のすべてを民間へ事業譲渡する,いわゆる民営化するということによって得られるメリットも十分に見込まれておりますけれども,また一方では,民営化した全国の事例の中では,ガス事業に関連する中小零細事業者の経営不振あるいは公営ガス事業者が抱えている起債の残高償還を一般会計で肩がわりして民営化した例など,デメリットが生じた自治体もあるようでございます。 本市のガス事業は,天然ガス転換事業費のうち約38億円の繰り延べ勘定償却を行いつつ,さらなる営業力の強化,維持管理部門のアウトソーシングを含めた経営の改善を行い,事業の効率化に努めながら,公営を堅持する中で単年度赤字の解消に努めているところでございます。 なお,民営化の検討につきましては,単年度赤字の解消後,ガス事業における国の政策をかんがみ,また当市のガス事業の経営に関する論議が深まれば,民営化も一つの選択肢であろうと考えております。 以上でございます。 (財政部長 吹矢清和君 登壇) ◎財政部長(吹矢清和君) ガス事業の民営化についての御質問の中で,(仮称)福井市ライフライン・センター建設構想につきましても何点かお尋ねでございます。 1点目は,現在の企業局庁舎は,先般耐震化工事をしたところではないかといった御指摘でございます。庁舎の移転新築ということになりますと,完成までには相当の歳月を要するわけでございます。この間に万が一にも大地震が発生いたしましても,倒壊,崩壊することのありませんよう,当面の安全性を確保する観点から補強工事を応急措置的に実施したものでございます。 それに,現在の庁舎におきましては,御存じのように,必要な駐車場を確保できておりませんこと,また昭和39年の建設で設備が相当古くなっておりまして,ライフラインの管理中枢の建物といたしましては,長期継続的に使用していくといったことにつきましては問題があるのではないかというふうに理解をするものでございます。 2点目は,旧済生会病院跡地,非常に大切な,貴重な都市空間であるし,関係地元の理解は得られるのかというような御指摘でございます。 現在の佐佳枝ポンプ場は,御高承のとおり,あのポンプ場に向かって中心部の160haに及ぶあの1点に向かいまして集中して布設されているわけでございます。そうしたことを考えますときに,移転新築するといったことになりますれば,足羽川に面しているあの旧済生会病院の跡地しか予定地としては考えられないのではないかというふうに考えるとこでございます。 なお,地元の理解はというようなことも触れられましたが,このことにつきましては,これまでも申し上げましたとおり,誠心誠意粘り強くそうした努力を重ねてまいるつもりでございます。 3点目は,会計ごと,つまりガス事業会計,水道事業会計,下水道事業会計と一般会計との経費負担などの面におきましての整合性はあるのかというような御指摘でございます。 確かにこのことにつきましては,考え方を深めていかなければならないと思いますけれども,現段階で考えられますとすれば,庁舎の一部ということであれば,建設費自体は一般会計で負担いたしまして,その後の維持管理費等につきましては,今申し上げました下水道事業会計,ガス事業会計,水道事業会計が分担するといったような枠組みが合理的なのではないかというふうに考えられる次第でございます。 ◆12番(浜田篤君) 自席において再質問させていただきます。 今,僕は市長にその答弁をお願いしたのですけれども,農林水産部長が答弁をしているわけですね。市長,これは僕も毎度毎度言っているのですけれども,僕も再質問は2回しかできない。貴重な時間。これも市場問題に対して約1年以上一緒なことをしている。 ただ,ここで僕は再質問に当たりまして,市長には9月ですか,勇退をするということに対しては敬意を示したいと思いますけれども,僕としては,市場問題に対しては,これは今現在市長が行った政策において,僕の質問に対してはきちんと答えてもらおうということで今しています。 そして,市長はきょうまであらゆる僕の質問に対して答弁なされている。そして,今後また皆さんも御存じのとおり,理事者側の僕の質問に対していろんな角度によってその答えがなされていると。僕はそういう理事者が自分の勝手なあれに対して質問をしてはいない。僕は素直に,先ほど言いましたとおり,僕から質問しているわけで,理事者がその当時,市民の皆さん方,そして市場の各団体に言ったことに対して,それが本当にあったのかということに対しての質問をさせてもらっているわけです。 そこで,市長には,要するにきょうまでの質問は,これからじゃあのときの質問は意味がわからないからそういう答えをしたとか,じゃあそのとき議事録がないということは言わないでほしいと,これを指摘しまして再質問に入らせていただきます。 さきの予算特別委員会における議事録提出に際して,農林水産部からは,水産物取引委員会議事録なる誤った資料が提出されました。この議事録の平成11年3月9日分によりますと,当時の酒井場長は,平成11年2月23日に福井水産の方から自主廃業の報告を受けたと委員会に対して報告しています。まずこのときの福井水産側の報告者と市場管理事務所の報告を受けた者,報告内容とこれに対する応答の内容を聞かせていただきます。 あわせて,このときの議事録の提出をお願いいたします。これは部長ですね。 次に,この福井水産側から報告後,福井水産の関係者が市長と面談しております。このときの面談者と面談の内容をお願いいたします。 さらにこの議事録の平成11年3月3日分によりますと,田中次長が卸会社は農林水産省の許可認可であるので,これから農林水産省と十分相談しながら対応をしていきたい旨の説明をしております。農林水産省との相談の経緯と内容,委員会に対する報告状況の内容をお尋ねいたします。 そして,市長は私のさきの一般質問に対して,福井水産は資産を処分したという発言をされています。何の資産を処分したのでしょうか。 それで,僕はこれはさきの予算特別委員会でお聞きしている。これはもう理事者が実はこの中に書いてあることです。僕が勝手に質問しているわけではない,これ。ここへ書いてある,ここ。市長,わかりますか。僕が今,市長がきょうまではさまざま勝手に質問してるのではないかと。これはもう,さきの9月の予算特別委員会で,今農林部長言いましたように,あのときは僕は水産仲卸協同組合にどういう説明してきたのだと。それはないというわけ。ないのにこういう話などできるわけがない。それで,これを提出された。僕はこれに基づいての再質問させていただく。理事者がこういうぐあいに委員会で必ず言っているわけです。それで,農政局で十分話しますと言っているわけです。その農政局と話した議事録があるのではないのと聞いて今まで質問してきているわけです。 そして,きょうは今農林水産部長が答えたけれども,要するに第三者が閲覧できるのですよ。そのことが何で市長が,状況だけはこれは認めたと。資金の流れでは,これは情報開放できないと。市長,矛盾しておりませんか。だから,再質問に答えてください。 ◎市長(酒井哲夫君) 議事録の提出とか,あるいは市長が福井水産の社長と会ったという内容とか,それから今資産処分というようなことなど質問がされたわけでありますが,私が今ここでお答えできることは,福井水産の社長が私の部屋へ来られたことは,何月何日何時ということは今ここで記憶しておりませんが,来られたことは記憶をいたしております。 話の内容については,自主廃業というようなことの話であったのではなかろうかと,このことに関連して答えるならば,そのことが話があったのだろうと思いますが,ほとんど今記憶はいたしておりませんので,そういう点で御理解をお願いしたいと存じます。 以上です。(浜田篤君「何で行ったかというたら,これはもう要するに……」と呼ぶ) ○議長(木村市助君) 農林水産部長。(浜田篤君「えらん,えらん,市長に問うているのだから。違う,違う,違う」と呼ぶ)答弁者の指名はできません。 ◎農林水産部長(柿本靜一君) 先ほどの議事録の件についてお答えを申し上げます。 先ほども申し上げましたけども,2月24日の説明会については議事録がございませんが,今議員から御指摘がありました水産物取引委員会の議事録については,2回ともきちっと整理されています。したがって,当時参加した各委員の方の発言内容等については記載をされておりますので,これもさきの9月定例会でもお示しをいたしました。さらに改めてということであれば,後ほどまたお渡しをしたいと存じますので,御理解いただきたいと思います。 ◆12番(浜田篤君) 僕の時間をもらうのだからちゃんと聞いてもらわないといけません。僕が何を質問した,それに答えておられませんね。 僕は市長に,さきの質問では福井水産のあれは資産を処分したと発言をしてるのだから,何の資産を処分したのかと聞いてるわけです。そうでしょう。あれは何か書類を見てからそういうふうに答えているわけだから,今さらこれはわかりませんということは言えませんでしょうというのです。 そして,今農林水産部長,あなたも嘘ばっかりつくね。あなた,今までの質問に対しては,農政局とそういうふうな話し合いの議事録はないと言ってるわけではないか。今これ再質問したときには,議事録があるかないかって,そんな失礼な答弁して納得しますかね。今までのあなたらが言っているのは,農政局とあるいは要請した議事録は全然ありませんと。公正取引委員会も書いてあるものも,議事録はないと言っているわけでしょう。今さらそういう答弁は通用しますか。 僕ははっきり言って,まだこういう佳境に入る質問はしたくなかったです,はっきり言って。だけども,市長はことしの9月ですか,勇退をするというから,少し市民の皆さん方に急にいきなりこう質問を進めると,浜田何言うてるんかなということはわかるけど,しかしもうせめて僕の考え方とあと一回と,市長と1回しかもう議論できる場がない,少しきょうは意見を縮めて質問させてもらったのですよ。そうでしょう。 だから,市長もそうでしょう。前から会ったのではないかと質問しているのです,福井水産のあれで。きょうまでは会いませんと答弁してるのではないですか。やっと,はいそうですか。 僕が言ってるのは,市長,あなたがあの中央卸売市場,今30年たちますけれども,あなたが要するにあの市場を180度転換したのですよ。それをやった人が,部長にしても,いや僕は今わかりません,先のことはわからないって,そんな失礼な答弁ありますか。農林部長,市長らの前の答弁には,前のことはわかりませんと。そんな失礼な,あなた市民生活の台所のあそこが一番大事なのですよ。政策にして一番の政策なのですよ。 ○議長(木村市助君) 冷静にやってください。 ◆12番(浜田篤君) 何かね,市長。だから,僕が言うのは,要するに福井水産が自主廃業して,営業を譲渡したと。これも本当は細かく答弁しなければいけないのですよ。あなたらがまともに答えてくれないから。やっとここできょう,少しは前進したかな。市長は会いましたと。それで,とぼけてますね,市長。いやそのときは何の話しをしたか,そんなでした。あのときのことを僕が今聞いて,これはうわさになりますが,それによると,自主廃業を認めなさいと福井水産が言ってきたと。自主廃業を認めなかったら,あのときの福井水産の営業のそれはあれしませんと。その人だったら,福井水産を援助していた大阪の会社の社長が行ってるはずですよ,ここにも。今市長が認めたのだから。その人とそういう会話をしているはずです,僕に言わせると。今とぼけて,そのときは何も話しませんと。これは通りませんということです。 そして,自分のやった政策をいやそうではない。はっきり言って,百条委員会で市場の問題に関してはみんな議事録提出されたのではないですか。この今一番大事な福井中央卸売市場が平成11年2月23日からのあの40日ですか,4月1日までの40日の間のこの期間に対して,それに全く議事録がないのですよ,これには。農政局とどういう話しをしたのだと。いや,口頭でこういう話しをしましたと。公正取引委員会と電話でこういう話しをしましたと。百条委員会でそういうことを言ってるのでしょう。百条委員会でそういう,こういう会議だこういう議事録がありました,こういうのがあると言っているわけですよ。書いてないのですよこれに。 市長,これは勇退する市長にしてはちょっと。自分が政策をした,まして市民の台所,一番大事な食品,生活を扱う,そういうものに対して余りにおかしいのではないですか。それを僕は言っているのですよ。はっきり言っておきましょう。自分からは一遍も自分の想像で言ってはいません。ちゃんと聞いてくださいよ,顔を合わせてもらわないと。僕は真剣だから。僕が言ってるのは,僕からは推測で質問したことはありません。要するに,あの当時,水産仲卸当時,水産組合とかそういう確実にそういうときに,僕が一番最初質問したとおりのことであって,そして今これを最近のことをいえば,9月の予算特別委員会に提出したのです。ここに,中に書いてある,このことが本当にあったのですかと聞いているわけです。 市長,もうあと残りわずかだけれども,誠意を持って平成11年2月からの40日の間に対しての市民に対するあなた責務がありますよ,はっきり言って。今現在こういう感じになっているのです。僕はこれを,悲しいけれども,あと一回ぐらいの市長との議論のチャンスしかないかと思いますけれども,市長にその提言をして質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 いい,いい,構わない,言いわけなんて要らない。 ○議長(木村市助君) 今ほど浜田議員からまだほかの調査要請もありましたが,これにつきましては,後ほどまた確認をしていきたいと思います。 ◎市長(酒井哲夫君) 市場をめぐる情勢というのは,全国的に厳しい状況ではありますけれども,福井市場といたしましては,これは精いっぱい今日まで市場活性化のために取り組んできたことは事実でございます。(浜田篤君「ない。うそや」と呼ぶ) また1社体制になった段階において価格差があったというようなことは,これは小売商の調査によりましても,金沢市場との価格差は余りないというようなデータもしっかり私どもも受けとめているわけであります。(浜田篤君「ある」と呼ぶ) 2社が1社体制になったことが今大きなハンディとなって福井市場が崩壊というようなそういう方向には私は決してなっておらないと。年々精いっぱいの努力を経て今日に至っていると,このことを申し上げたいと存じます。 ○議長(木村市助君) 次に,25番 吉田琴一君。 (25番 吉田琴一君 登壇) ◆25番(吉田琴一君) 市民クラブの吉田でございます。通告に従いまして,順次質問をさせていただきたいと思いますが,御案内のとおり,今議会はこの1年間最後の議会でもございます。あわせて一般質問最後の議会かと思います。どうか最後までしばらくの間おつき合いをいただきたいと思います。 まずアスベスト処理支援策についてお尋ねいたします。 ことしに入り,本市では大きな社会問題となったアスベスト健康障害問題を受け,速やかに実態調査を開始をし,公共施設への対応が図られてきました。 本市の施設で,特に保育園,小学校,中学校関係では,19施設が吹きつけアスベストが使用されていました。既に保育園5園,小学校10校,中学校3校が処理済みとなっておりますが,残り1校の中学校については,平成17年度中には処理をしていくとのことでございました。 そこで,お尋ねいたしますが,これまで本市の民間保育園でどれだけの施設が処理対象となっているのか。また処理済みの施設がどれだけあったのかをお伺いいたします。 また民間保育園がアスベスト処理をするとなると,特別費用がかさみ,施設運営会計を圧迫することから,何とかならないものかとの声が出ております。 調べてみますと,本市の施設補助制度は,施設の3分の1を改築する場合のみ,国の補助基準額の10分の0.8を限度として補助されるとなっておりますが,これでは全くもってお粗末なものであり,通常の一般的な施設補助と今回のアスベスト処理対策とでは異なることから,現行補助制度を見直し,特別支援策を講じていくべきと考えますが,御所見をお伺いいたします。 次に社会体育施設の修改善と備品整備についてお尋ねをいたします。 まず1点目は,学校開放施設トイレの修繕と改善策についてお伺いいたします。 学校開放における体育館のトイレの修繕に関してでございますが,男女を問わず大便器のあるトイレのドア及びかぎなど,破損状態のままになっており,開放時における使用や地域のイベントなど開催されるときに,使用ができず困っているとの苦情が出されております。 また男子トイレの小便器では,元栓がとまっていて水も出ない,非常に臭いなど,市民から対応策が求められております。 そこで,この際1つ提案でございますが,経費削減とにおい防除の観点から,それぞれの施設にある男子トイレの小便器を押しボタン式もしくはセンサー式に切りかえた方が得策かと考えます。一例の試算でございますが,ハイタンクの容量は20リットルで,小便器の数量を5基と想定をいたしまして,通常の流水量のハイタンクの満水時間は13分05秒かかる見込みになります。1日の洗浄回数は,24時間で110回となり,洗浄水量は人が利用してもしなくても2,200リットルとなります。また水道料金を約1日264円で計算いたしますと,年間約9万6,360円となります。このような試算から,すべてとは言いませんが,少なくとも何割かは貴重な水や税金を流していることになります。 そこで,一時的に費用はかかるものの,節水型のボタン式及びセンサー式などに切りかえることによって経費削減となりますので,ぜひ考えてみる必要があるのではないかと思います。 なお,これらの改修,改善は,学校開放施設のみならず,あらゆる公的施設にも該当いたしますので,考えていただきますようお願いをいたします。 いずれにいたしましても,快適に施設を利用するためには,使う人もそれぞれの立場に立って大事に使わなければなりませんが,理事者の御所見をお伺いいたします。 2点目は,学校開放における社会体育備品の点検と整備についてお伺いをいたします。 学校開放が昭和51年より始まりまして29年,社会体育備品の充実は,市民の健康増進とスポーツ人口の底辺拡大,さらにはコミュニティの場を形成する道具として大きく寄与されてきました。 そこで,現在では従来の一般的なスポーツからニュースポーツと,スポーツ人口も多様化をしており,学校授業の中にもニュースポーツなどの種目も幾つか取り入れられるものと思っております。 こうした中で,学校でも社会体育備品を互いに利用されていると思いますが,かなり損傷し,危険な備品や使われない備品など器具室に数多く見受けられるように思います。またこの危険な器具を使用し,利用者が事故にでも遭ったら大変なことになると心配をいたします。 そこで,一度調査をし,使えるものは整備し,むだなものは廃棄及び新しいものに取りかえていく必要があると考えますが,理事者の御所見をお伺いいたします。 3番目に,病児保育と病後保育の対応策についてお尋ねをいたします。 子育て支援事業の一つである乳幼児健康支援デイサービス事業,病児保育が11月16日より始まりました。この事業は,子どもが病気にかかったり,また病気治療中で親が仕事の都合で看病ができない場合,お子さんを一時的に預かるという事業で,ゼロ歳から小学3年生までを対象に月曜から金曜日まで見てもらえることになっております。また預かる時間については,原則8時から16時までとなっておりますが,18時までは延長できる内容と伺っております。 今回の病児保育実施施設は,福井愛育病院でスタートをされましたが,さらに今年度中にはもう一施設実施されると見込まれると伺っております。 そこで,お尋ねをいたしますが,今回の施設は個室を3部屋で,定員が6人となっておりますが,今年度中に計画されている施設の対応定員は何人預かるようになっているのか。さらに今後市民がひとしく身近なところでサービスを受けられるよう配慮していくべきと思いますが,支援策の施設拡充計画についてはどのように考えていられるのか,お伺いをいたします。 また病後児保育については,病気回復のお子さんを一時的に預かっている現行施設として,済生会乳児院,福井総合病院,福井愛育病院などで取り組んでおられますが,これらの事業も,今後の施設拡充計画はどのように考えていかれるのか,お尋ねをいたします。 また福井県民は共働き率も非常に高く,各業種間によっては就労形態も変則的で,残業なども多いことから,これらの施設については利用拡大を図るため,気軽に毎日預けられ,時間についてももっと延長できる体制をとり,市民が安心して産み育て,そして働くことができる環境を整備していくことが肝要かと考えます。御所見をお尋ねいたします。 最後になりますけれども,4つ目として,アドプト制度導入に対しての対応策についてお尋ねいたします。 先般,特別委員会で八王子市役所へ行政視察に行ってまいりました。そのとき,行財政改革大綱の説明を聞く中で,市民との協働による行政運営の取り組み方で,協働の理念に基づいた新たな施設管理に責任を持たせた制度として,市民らが原則無償のもとで道路や公園など,美化などの維持活動を行うアドプト制度を導入しているとの事業に関心を持ちました。 アドプトとは,養子縁組するという意味で,里親になっていただく意味で,市民の方々に公共の場を愛情を持って維持管理していただきたいとの思いが込められつけられているようであります。 この制度の目的は,身近なところで日常生活の中でできる市民活動として,公共施設の管理者と協働し,市民みずからが施設の清掃や美化などを行うことにより,市民自治を推進し,地域コミュニティの活性化を促す,また緑豊かで美しいまちづくりを進めるため,市民一人一人の美化意識を向上させる機会を提供するとなっております。 さらに制度では,行政は物品の貸与,傷害保険の加入,掲示板の設置などを支援しているとのことで,現在公園関係での参加団体数は128団体,維持活動公園数で208カ所及び登録者数で1万4,223人と,毎年増加をしているとのことでございました。 一方,道路関係では,参加団体13団体,参加人数2,292人,維持活動道路延長で1万1,566mとなっているようでございます。 そこで,本市では,市の公園管理については,それぞれの公園に管理人を置き,除草を初め公園整備に尽力されておりますが,すべて公園管理を任されているわけではございません。例えば低木樹木を初め木々の剪定,芝の整備,植栽などを行いたくても,規制があり簡単にできない状況に現在あるわけであります。 一方,道路などの植樹帯における低木管理や花壇などについては,家の周辺の整備はその方々が自主的に維持管理されているようにも見受けられます。 そこで,本市においても,一人一人が行政と連携,協働し,緑豊かで美しい都市の環境美化推進を目指し取り組んでいただくためにも,このアドプト制度を検討されてみてはいかがかと考えますが,御所見をお伺いいたしまして,私の最後の一般質問にかえさせていただきます。御清聴ありがとうございました。 (福祉保健部長 花山新一君 登壇) ◎福祉保健部長(花山新一君) 私の方からは,吉田議員さんのアスベスト処理支援対策についてと,病児保育と病後児保育の対応策についてお答え申し上げます。 まず1点目のアスベスト処理支援策についてお答え申し上げます。 民間保育園についての処理対象となっています園及び処理済みの件数につきましては,現在処理対象園は39園中4園でございます。1園につきましては,現在調査中でございまして,処理済みの園は3園でございます。これは封じ込み事業等によりまして処理が終わっております。 次に特別支援としましての補助制度対策でございますが,現在保育園の部分改築による総面積の3分の1以上を改築した場合に,国の補助基準額の10分の0.8を限度としての補助制度がございます。 しかし,処理対象園はこれに該当しないため,今後市といたしましては,国,県のアスベスト緊急対策政策事業などを見きわめながら,それらの補助制度を活用して対応してまいりたいと思っておりますので,よろしくお願いをいたします。 次に病児保育と病後児保育の対応策についてお答え申し上げます。 まず1点目の病児保育,病後児保育の今後の施設拡充計画についてでございますが,平成17年度末までにあと一カ所を予定しており,病児保育の定員の予定は1部屋2名,病後児保育は1部屋4名で準備を進めているところでございます。 これで福井市内には,病児保育施設は2カ所,総定員8名,病後児保育施設は4カ所で,総定員16名となります。 県の基準では,病児保育は病後児保育を実施している病院または診療所で実施することができるとなっておりますが,本市といたしましては,病児ということで,どのような急変にも対応できるという意味で,現在は総合病院等の併設施設で実施しているところでございます。 今後は,病児・病後児保育とも利用状況を見きわめながら,利用度が大きい地域におきましては,総合病院と連携体制が図れるよう関係機関と協議しながら,小児科を専門医とする医療機関も視野に入れながら対応を検討してまいりたいと存じます。 2点目のこの事業の拡大策及び内容の充実についてでございますが,利用する人のニーズや利用頻度をはかりながら,その他利用しやすい内容等を検討いたしたいと存じておりますので,御理解賜りますようよろしくお願いいたします。 以上です。 (教育部長 田中利憲君 登壇) ◎教育部長(田中利憲君) 社会体育施設の修改善と備品整備についてお答えをいたします。 まず第1点目の学校開放施設のトイレの修繕と改善策についてでございますが,体育館のトイレの修繕につきましては,学校からの連絡等を受け,その施設の状況を調査した上で,状況に応じて修繕を行っているところでございます。 ところで,今回男子トイレの小便器を押しボタン式及びセンサー式に切りかえた方が得策との御提案をいただいたわけでございます。この件につきましては,御提案の趣旨を十分尊重いたしまして,ボタン式またはセンサー式に切りかえる場合の技術的な面をも十分検討いたしまして,改修時にはより効果的な方式に変更したいと考えております。 次に,2点目の学校開放におけます社会体育備品の点検と整備についてお答えをいたします。 現在学校開放は小学校で41校,中学校で14校の計55校で行っております。学校内にあります体育備品につきましては,これまで御指摘もありましたことから,現在調査に入っているところですが,この結果を踏まえまして計画的に対応してまいりますので,御理解を賜りたいと存じます。 以上でございます。 (建設部長 高嶋泉君 登壇) ◎建設部長(高嶋泉君) 私の方からは,アドプト制度の導入につきまして御回答させていただきます。 御指摘のアドプト制度につきましては,道路,公園,河川などの公共スペースについて,市と里親となる市民がお互いの役割分担について協議し,合意を交わした上で継続的に維持管理を高める制度でございます。八王子市を初めといたしまして,昨今公園の管理などで全国的に取り組みが始まっております。 こうした中,本市の公園管理におきましては,高度な技術を要する作業や法令上の許可行為につきましては,公園管理者の責任として市が対応しておりますが,地域の中から公園管理人をお願いし,清掃美化活動のほか公園施設のふぐあいの連絡,また公園利用の指導などについて市民の御協力をいただいているところでございます。 また道路における植樹帯におきましては,原則的に市が管理しておりますが,除草などに市民の自主的な御協力をいただいているほか,地域によりましては花壇づくりなどのコミュニティづくりに御活用をいただいているところでございます。 今後,本市におけるアドプト制度の導入につきましては,これまでの管理のあり方を十分精査するとともに,管理範囲,支援制度,保険対応などの面について研究し,市民との協働による行政運営を一層推進する上からも,鋭意検討を進めてまいりたいと存じますので,御理解を賜りたいと思います。 以上でございます。 ◆25番(吉田琴一君) 自席にて2つの要望と1つの質問をもう一度お願いします。 まず先ほど福祉保健部長の方から,国,県緊急対策事業で見きわめていきたいということでございました。必ず国,県の補助イコール市の方も何分の1か補助というような今までの流れを見ますとなっていたと思うのですが,そこら辺の国,県の緊急対策事業に伴って市はどういうふうな対応を図っていくのか,そこのところをもう一つ御回答をいただきたいと思います。 それから,要望にとどめますけれども,時間の拡大等々については,これは病児,病後児の保育関係でございますけれども,対応については,現在保育園でも早朝保育,延長保育をやっております。少なくとも延長保育,早朝保育の時間に合わせた形の中で対応ができるように,そういったニーズに合わせられるように今後ともひとつ対応をお願いしていきたいなと。まずはそういう形でお願いしていきたいなというふうに思います。 それから,社会体育関係のトイレ関係でございますが,当然ながら水場といいますか,手洗い場等々も視野に入れて,そういった調査も含めて改修のほどよろしくお願いしておきたいと思います。 ◎福祉保健部長(花山新一君) 今ほどの国,県の補助率でございますが,県,国が今のところ6分の1ということをちょっと聞いておりますけども,それが市町村にその制度がおりてきますと,多分この制度を市町村も適用しなければならなくなるだろうということで,制度の中で市町村の役割といいますか,補助率が決まってくるものと我々はそのように考えております。 以上でございます。 ○議長(木村市助君) 以上をもちまして通告による発言は全部終了しました。よって,市政に対する一般質問を閉じます。 次に,11月28日酒井市長から提出されました第120号議案及び第230号議案について,会議規則第19条第1項に基づき,お手元の議案訂正表のとおり訂正したいとの申し出がありました。 お諮りします。 第120号議案及び第230号議案の訂正についてを日程に追加し,議題とすることに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。よって,この際,第120号議案及び第230号議案の訂正についてを日程に追加し,議題とすることに決しました。────────────────────── ○議長(木村市助君) お諮りします。 ただいま議題となりました第120号議案及び第230号議案の訂正については,申し出のとおりこれを承認することに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。よって,これを承認することに決しました。 本日,見谷喜代三君ほか9名より,市会案第41号 真の地方分権改革の確実な実現に関する意見書が提出されました。 お諮りします。 市会案第41号を日程に追加し,議題とすることに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。よって,この際,市会案第41号についてを日程に追加し,議題とすることに決しました。────────────────────── ○議長(木村市助君) お諮りします。 提案者の説明は,会議規則第37条第2項の規定により,省略したいと存じますが,これに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。よって,そのように決しました。 それでは事務局に案文を朗読させます。 (事務局朗読)  「真の地方分権改革の確実な実現」に関する  意見書 三位一体の改革は,小泉内閣総理大臣が進める国から地方への構造改革の最大の柱であり,全国一律,画一的な施策を転換し,地方の自由度を高め,効率的な行財政運営を確立することにある。 地方六団体は,平成18年度までの第1期改革において,3兆円の税源移譲を確実に実施するため,昨年の3.2兆円の国庫補助負担金改革案の提出に続き,政府からの再度の要請により,去る7月20日に残り6,000億円の確実な税源移譲を目指して,国庫補助負担金等に関する改革案(2)を取りまとめ,改めて小泉内閣総理大臣に提出したところである。 政府・与党においては,去る11月30日,三位一体の改革について決定され,地方への3兆円の税源移譲,施設整備費国庫補助負担金の一部について税源移譲の対象とされ,また生活保護費負担金の地方への負担転嫁を行わなかったことは評価するものであるが,地方の改革案になかった児童扶養手当や児童手当,義務教育費国庫負担金の負担率の引き下げなど,真の地方分権改革の理念に沿わない内容や課題も多く含まれ,今後,真の地方分権改革の確実な実現に向け,地方の改革案に沿って平成19年度以降も第2期改革としてさらなる改革を強力に推進する必要がある。 よって,国においては,平成18年度の地方税財政対策において,真の地方分権改革を実現するよう,下記事項の実現を強く求める。          記1 地方交付税の所要総額の確保  平成18年度の地方交付税については,基本方針2005の閣議決定を踏まえ,地方公共団体の安定的財政運営に支障を来すことのないよう,地方交付税の所要総額を確保すること。  また税源移譲が行われても,税源移譲額が国庫補助負担金廃止に伴い財源措置すべき額に満たない地方公共団体については,地方交付税の算定等を通じて確実に財源措置を行うこと。2 3兆円規模の確実な税源移譲  3兆円規模の税源移譲に当たっては,所得税から個人住民税への10%比例税率化により実現すること。  また個人所得課税全体で実質的な増税とならないよう適切な負担調整措置を講ずること。3 都市税源の充実確保  個人住民税は,負担分任の性格を有するとともに,福祉等の対人サービスを安定的に支えていく上で極めて重要な税であり,市町村への配分割合を高めること。4 真の地方分権改革のための第2期改革の実施  政府においては,三位一体の改革を平成18年度までの第1期改革にとどめることなく,真の地方分権改革の確実な実現に向け,平成19年度以降も第2期改革として地方の改革案に沿ったさらなる改革を引き続き強力に推進すること。5 義務教育費国庫補助負担金について  地方が創意と工夫に満ちた教育行政を展開するため,地方の改革案に沿った税源移譲を実現すること。6 施設整備費国庫補助負担金について  施設整備費国庫補助負担金の一部について税源移譲割合が50%とされ,税源移譲の対象とされたところではあるが,地方の裁量を高めるため,第2期改革において地方の改革案に沿った施設整備費国庫補助負担金の税源移譲を実施すること。7 法定率分の引き上げ等の確実な財源措置  税源移譲に伴う地方財源不足に対する補てんについては,地方交付税法の原則に従い,法定率分の引き上げで対応すること。8 地方財政計画における決算乖離の同時一体的な是正  地方財政計画と決算との乖離については,平成18年度以降についても,引き続き同時一体的に規模是正を行うこと。9 国と地方の協議の場の制度化  真の地方分権改革の確実な実現を推進するため,地方と国の協議の場を定期的に開催し,これを制度化すること。 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成17年12月7日                 福井市議会 ○議長(木村市助君) お諮りします。 ただいま議題となっております市会案第41号については,会議規則第37条第2項の規定により,委員会付託を省略したいと存じますが,これに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。よって,そのように決しました。 ここで,お諮りします。 市会案第41号については,討論の通告がございませんので,直ちに採決したいと存じますが,これに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。 それでは採決します。 市会案第41号については,原案のとおり決することに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。よって,そのように決しました。 ただいま可決されました市会案第41号の字句の整備並びに取り扱いにつきましては,議長に御一任願います。 本日の議事日程は,以上で全部終了しました。よって,散会します。             午後4時4分 散会 地方自治法第123条第2項の規定により,本会議の顛末を証するため,ここに署名する。福井市議会議長                  平成  年  月  日福井市議会副議長                 平成  年  月  日署名議員                     平成  年  月  日署名議員                     平成  年  月  日...